ハーバードが欲しいのは「面白い学生」
では、ハーバード大学が欲しがる人材とはどんなものでしょうか? 成績はオールAだけれど面白味のない学生でしょうか。それとも面白いところのある、周囲のコミュニティに何かもたらすことができる学生でしょうか。面白い学生を欲しがるはずです。
ハーバードならオールAの成績の子で教室を埋めることも可能なのに、それをしたがらないのです。学業以外に何の関心もない学生ばかりの学校に通うことを想像してみてください。つまらないでしょう。そんな学校では、仲間たちからあまり学ぶこともできないはずです。
でもアイススケートのチャンピオンや高校でAIを極めた学生、美術史に夢中な子や植物やガーデニングに詳しい子がいたらどうでしょう。ユニークな顔ぶれがそろっているわけです。
一流大学は多様性に富んだ学生を集めたいと思っています。だからといって、ひとりひとりの受験生が幅広い関心や得意分野を持っている必要はありません。それよりも、真の意味でその人の「強み」になるものを1つ、見つけるほうがいい。全てに抜きん出ている必要はないのです。
ガーデニングに情熱を燃やす学生なんてそうそういませんよね。だからもしガーデニングに興味があるなら、それをもっとアピールしなければならないんです。
利用者は王族、経営者、世界のセレブ
――こうした受験コンサルを利用しているのは、どのような家庭なのでしょうか。
生徒もご家庭もタイプはさまざまです。確かに(保護者には)金融関係や法曹関係、大企業の経営者といった方が多くいらっしゃいます。
サウジアラビアの王族の方のサポートもしていますし、韓国の映画スターなど、世界中のセレブ(の家族)もいます。日本の場合だと、金融業界や自動車業界の大物の方が多いですね。
ただ、ここ最近は海外からの受験生を取り巻く環境が非常に厳しくなるとともに、先を見通しにくくなっています。トランプ大統領が再選して以降、規制が強化され、政策変更も相次いでいます。海外からの出願はこれまで以上に戦略的なアプローチが求められ、海外の富裕層の私たちへの、そして、お子さんたちへの期待はとても大きくなっています。
でも結局のところ、親御さんがセレブであったところで、子供が十分なモチベーションを持てるかというとそうとは限りません。実際、逆の可能性もあります。
恵まれていれば恵まれているほど、子供は育つ中で「そんなにがんばる必要なんてない。欲しいものは何でも親からもらって持ってるし」とか、「将来も安泰なのは分かってるし」とか思うようになるかもしれません。


