更年期障害からうつ病に

更年期障害の症状がひどく、うつ病になってしまった方もいます。広告代理店で働いていた石島遥さん(仮名/当時45歳)は複数の担当業務を抱え、毎日のように深夜残業をする生活を続けていましたが、更年期障害で不眠や頭痛が頻発。メンタルを崩し、うつ病の診断を受けたことで、自宅療養になりました。

すぐ療養に入れたのは、「傷病手当金」の存在があったからです。傷病手当金は、病気や怪我で働けなくなった場合、給与の約3分の2が支払われる制度で、額面で月30万円ほどの給与だった石島さんは、「傷病手当金を使えば24万円くらいは入ってくるだろう」と計算していました。しかし、この計算が思わぬ落とし穴となり、彼女の生活は激変します。

産前産後休業の場合、健康保険や年金といった社会保険料は免除になるのですが、病気や怪我による休職で傷病手当金を受給した場合、社会保険料は免除されないのです。また、住民税は前年の所得を基に計算されるため、額面で30万円程度の給与があった石島さんの場合、税金と社会保険料で毎月約7万円が差し引かれていました。結局、傷病手当金として手元に残る金額は「24万円」ではなく、「17万円」ほどだったのです。

石島さんは、「17万円では東京で生活ができない」と、地元に帰ることになってしまいました。「まさか更年期障害でこんなに人生が変わると思わなかった」と話していたのが印象的でした。

子どもの受験と重なり経済的不安

派遣社員の鈴木恭子さん(仮名/52歳)は、手取り20万円ほどの給料で働いていましたが、更年期にさしかかった時期と子どもの大学受験が重なり、「月2000円のホルモン補充療法すら捻出するのが苦しかった」とのこと。更年期は子どもの進学や親の介護・逝去といったタイミングと重なりやすく、経済的にもメンタル的にも追い詰められやすいのも特徴です。特に家族のこととなると、鈴木さんのように無意識に自分のことを後回しにしてしまう女性は多いのではないでしょうか。

試験を受ける生徒
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