家事を「根性」や「自己犠牲」で回すのは損

これらを導入する際、数十万円という価格を「高い」と感じるかもしれません。しかし、家庭経営の視点で投資効果を考えてみてください。もし40万円の投資で5年使えば1日あたりのコストはわずか200円ほど。橋本家では時短家電の導入で1日2時間の時短ができていますので、時給1500円だとすると3000円かかるところが、1日200円で家事を代行してもらえます。

家電は高額ですが、費用対効果はとても高いです。急に案件が入っても、ホットクックに食材を投入し、スタートして案件先に向かえば帰ったころにはご飯ができていて助かったということが何度もありました。

高機能な家電という有能なスタッフを雇い、自分の時間を確保する。そうして生まれた余裕を、子どもとの時間や自分の勉強やリラックスの時間に充てることで、家庭の経営体力は確実に底上げされます。家事を「根性」や「自己犠牲」で回すのはやめて、投資によって賢くシステム化することが家庭という組織を安定して運営し続けるための原動力になるのではないでしょうか。

「在庫」は抱え込まないほうがいい

企業の経営において、倉庫に眠る大量の在庫は経営を圧迫する要因となります。実はこれは家庭でも全く同じです。安売りのときに買い溜めた日用品、棚の奥で期限が切れた調味料やいつか使うかもしれないと取ってあるモノたち……。これらは家の貴重なスペースを奪い、管理するための時間と労力を削り続ける負の資産です。

家庭経営の視点で見れば、モノを持つことは常に「管理コスト」が発生することを意味します。モノが多ければ多いほど、探し物をする時間は増え、掃除の難易度は上がり、似たようなモノをまた買ってしまうという二重投資のリスクも高まります。こうした目に見えないコストを徹底的に削減することは、効率的な家庭経営の第一歩となります。

家庭内の在庫を一度すべて棚卸しし、不要なモノを手放して、今の自分たちに本当に必要なモノだけを厳選しましょう。モノが減り、空間に余白が生まれると、生活が快適に、楽になります。

まとめ
家庭に“経営”マインドを取り入れることの有用性をご理解いただけたでしょうか。子育て、家事、仕事とやるべきことが多岐にわたる現代では、戦略的に家庭経営をしていくことが、希望のライフプランを叶える鍵となるでしょう。経営視点を持つことは、決して生活を切り詰めることではありません。経営マインドを持つことで行き当たりばったりな人生ではなく、どこに資本を集中させ、どこを効率化するかを自分自身で決めることができるようになります。このマインドさえあれば、物価高や社会情勢の変化に右往左往することなく、将来を見据えてどっしりと構えていられるのではないでしょうか。

橋本 絵美(はしもと・えみ)
はしもとFPコンサルティングオフィス 代表

6人の子どもを持つママFP&お片づけプランナー。福岡県出身。小さな頃から「大家族のママになりたい!」という夢を持ち、慶應義塾大学商学部卒業後、学生時代から交際していた夫と結婚。現在、中学2年生から3歳まで2男4女の子育て中。