脳科学者の成田奈緒子先生が、子どもの「論理力」を育む方法を教えます。
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写真=iStock.com/Zoey106

10歳までにどれだけ論理性を体感するか

 走る。転ぶ。どうして転んだ? 同じように転ばないためにはどうする? ――これが、論理力の原点です。

 人間の脳の中で論理力をつかさどるのは前頭葉です。前頭葉が急成長するのは10歳以降であることがわかっています。小学校低学年までの子どもたちが「非論理的」な行動をとってしまうのは、そのためです。しかし、10歳までにどれだけのことを体験し、論理性を体感することができたかによって、前頭葉の成長の仕方に差がつくことがわかっています。

 論理力は、お勉強だけで身に付けることはできません。自分で動き、失敗し、その結果を受け止める――そうした体験の積み重ねが、「なぜ」「どうして」「次は」という思考を生み出します。

 ところで、「テストの点数が悪かったから、おやつ抜き!」といった非論理的なコミュニケーションをしている親御さんをよく見かけます。こうした体験は、子どもの「自分で考えよう、判断しよう」という意欲を奪い、論理的思考が育つ道を奪ってしまいます。

 机の上での論理は、あとからいくらでも学べます。幼少期は「体感としての論理」を学ぶことが大事になります。

※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。