学校の授業だけで東大合格は“無理ゲー”
高校に入ると、学費以外の費用差はさらに小さくなる。東大・京大・国公立医学科レベルを目指す場合、いずれのルートでも学校の授業だけで受験対策を完結させるのは難しい。多くの生徒が大学特化の対策講座や分野特化型演習など、塾・予備校を併用しているのが実態である。
しかし構造的に見ると、その位置づけは両者で異なる。中高一貫校では学校カリキュラムで築いた基礎をベースとして、高度な演習や答案作成力強化がメインだ。一方、公立トップ高校では、大学受験に向けた進度に不足が生じやすく、先取り学習と演習量確保を兼ねる。両ルートともに高1から対策が望ましく、高校3年間で約230万円を想定した。旧帝・早慶以上の大学では浪人も一般的であり、予備校費用として100万~150万円程度の追加も覚悟しておくべきだろう。
もっとも、いずれのルートであっても、東大・京大や国公立医学科のハードルは決して低くない。難関一貫校では入口のレベルが高いため、周囲のレベルの高さに絶望し、自己肯定感が得られずに脱落する生徒も少なからず存在する。
日比谷でも超難関大への進学は4割
また、全国トップクラスの進学実績を誇る日比谷高校でも東大・京大や国公立医学科などの超難関大への進学者は4割程度にとどまり、早慶~MARCHクラスへの進学も少なくない。超難関大への進学を見据えて進路選択を行った場合、大学受験の挫折により人生の予後が悪化するリスクもある。
どちらのルートが適しているかは、費用だけでなく本人の性格を考慮したい。中高一貫校では高校受験が存在しないため、実質6年間を大学受験準備に充てられる。多くの学校では中学課程を中2までに終え、高2後半から大学受験演習に移行する。
高校受験という中間マイルストーンをスキップし、基礎から高度な演習までを一貫して進められる点は大きな強みだ。旧帝・早慶レベル以上の大学の入試では基礎理解に加え、それらを組み合わせた理解・表現能力が問われる。このため演習量を確保しやすい一貫校は有利で、長期目標に向けて計画的に努力を続けられるタイプには合理的選択といえる。


