小学校中学年で塾に入ったものの、勉強する気は一切なく、ノートは落書きばかり。成績も無残な結果だったという河野ゆかりさんはその後、東大理科IIIに合格する。なぜ急成長できたのか。小中学生編に続き、高校生・受験編をお届けしよう――。(後編/全2回)

※河野ゆかり『東大医学部卒河野ゆかりの 「仕組み化」勉強法 意志力に頼らない学習自走化メソッド』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

合格を確信させた、高2の圧倒的な「貯金」

高校3年、いよいよ受験本番です。当面の目標は東大受験の大きな指標である「冠模試」でA判定を取ること。結果として、夏の二つの模試で理三志望者内13位と5位に入り、定員が約100人の理三において「このまま行けば合格できる」という確かな手応えを得ました。

3年の後半、張り詰めた糸が緩み、少しだけ気が抜けてしまった時もあります。

それでも焦らずにいられたのは、自分のそういった弱点を見越して、高2の時に「多少のことでは抜かれないレベルまで実力を引き上げる」と決めて必死に積み上げた貯金があったから。最終的には実力を維持し続け、自分なりのラインを守り切ることができました。

「いつも通り」を徹底してセンター試験へ

私の受験は、センター試験(現在の共通テスト)から始まりました。

東大受験においては、配点が小さく圧縮されるため「それほど神経質になる必要はない」と言われることもありますが、後期日程で出願予定だった東京医科歯科大学はセンター試験の配分がかなり大きいため、真剣に対策を立てて臨みました。

試験当日は、心を落ち着かせるために「いつも通り」であることを何よりも大切にしました。起床時刻はいつもと同じ。服装も着慣れた高校の制服を選びましたが、寒さ対策は念入りに行いました。カイロを準備し、数種類の上着を重ね着して、どのような室温の変化にも対応できるように備え、持ち物も全て模試で何度も使ってきたものと同じ道具をそろえました。

血糖値の変動で集中力が途切れないよう、昼食もコンビニでいつも通りのものを選んだ記憶があります。そして、模試のたびに持参していたハイチュウのグレープ味も会場へ持ち込みました。なんとなく「いつもの味」を口にすると心が落ち着くような気がしたからです。

ハイチュウ
撮影=プレジデントオンライン編集部
「いつもの味」を口にすると心が落ち着いた