3時間以上のまとまった時間を、ときどき作る
しかし、なかなかゆっくり考える時間が作れないと語るリーダーは少なくありません。
実際、スケジュールに空きがあるといっても、来客と会議の間の30分間など、忙しい人ほど空いた時間が細切れになってしまうことが多いものです。これでは、じっくりと立ち止まって考える、などということは難しい。
細かい時間をうまく活用することも重要です。しかし、それはメールの整理などの雑用やインプットの時間にはなるけれど、創造的な仕事やアウトプットの時間にするのは難しいと私は思います。
考え事をしたり、戦略的なことについてじっくり思いを巡らせたり、何かを文章にまとめたりする。そうしたアウトプットには細切れの時間がいくらあってもダメなのです。
大切なのは、いろいろなものをまとめて考えられる時間。1時間の空き時間ではなく、最低3時間ぐらいはほしい。
今何をすべきか、アイテムごとに書き出す
私はザボディショップ時代にも、スターバックス時代にも、スケジュールを管理してくれていた秘書さんにお願いしていました。2週間に1度でかまわないので、どこかで3時間以上、考え事をする時間をまとめて作ってほしい、と。
もし、そうしたお願いをしていなかったなら、スケジュールはどんどん埋まっていってしまったでしょう。まとまった時間は意識して作らないといけません。
そして、そのまとまった時間で、「スターバックスのCEOとして、今自分は何をすべきか?」などと自問し、じっくりと思いを巡らせ、アイテムごとに書き出すのです。CEOの仕事は人事、営業、財務、システム、親会社・株主とのやり取りなど多岐にわたっています。それらの項目ごとに懸案事項、部下や取引先に投げている宿題、今後やるべきことなどをリスト化するのです。
まとまった時間を確保しておくことで、先々のことも考えることができ、忙しい中でも時間に追われず、重要なことに集中できたと思います。