子どもは親の変化に敏感

こうしたことを続けていくと、親御さんは心に余裕が持てるようになっていきます。

すると、それが子どもに自然に伝わります。親御さんが思っている以上に、お子さんは本当によく、親御さんのことを見ており、感じ取っているのです。

一緒に昼食を食べる母と娘
写真=iStock.com/Yagi-Studio
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お子さんの表情がなんだか穏やかになったり、会話の量や幅が増えたりしていきます。親御さんもお子さんのことを受け入れるゆとりを持ちやすくなるので、家の中の雰囲気が安心で穏やかなものになっていきます。

それほどまでに、「親」という存在は、お子さんにとって非常に大きな影響力を持っているのです。

「自分を優先できない親」が抱える心の傷

ただ、「自分を大切にする」というのは、ポジティブなことばかりではありません。

こうして自分を大切にしていこうと思うときに「母親としてそんなことをしていていいのか? 無責任なのではないか?」と罪悪感がでてくることがあります。

不登校に悩む親御さんの多くが真面目で、「○○すべき」「○○せねば」という思考を持っていて、それで自分を苦しくしてしまっていることがあります。こうした思考の背景に、親御さんの成育歴やトラウマが隠れていることもあります。

大事なのは、「罪悪感を持ってしまうよね」「責任感が強いからだよね」と、そういう自分もまた受容していくことなのです。