「難関中学合格」=「中学受験の成功」ではない

ただ、中学受験をする意義は、偏差値の高い学校へ行かせるためだけではない。受験を通して、目標に向かってコツコツ頑張ること、学習習慣や考える型を身に付けることなど、合格といった結果よりも、その目標に向かってどのように過ごしてきたかといった過程の方がはるかに大事であって、「難関中学合格」=「中学受験の成功」というわけではないのだ。

「合格」と書かれただるまに目を入れる人の手
写真=iStock.com/show999
※写真はイメージです

目標校に届かない場合は、今の子供の学力に合った学校選びを検討するという方法もあることを忘れないでほしい。高い目標を持つこと自体は否定しないが、実力と乖離した高すぎる目標に向かって頑張らせることは、そもそも無理があることも知っておいてほしい。

一方、この時期に子供が手を付けられないほど荒れていたり、親の顔色をうかがい萎縮していたり、もしくは無気力、無表情になっていたりする場合は、中学受験が相当ストレスになって、追い込まれている状態になっていることが考えられる。この場合は、今すぐ中学受験を撤退した方がいい。中学受験は小学生の子供を追い込んでまでしてするものではない。子供の幸せを願ってするものだ。

「ちょっと先の明るい未来」を感じさせる声かけが効果的

このように、中学受験に費やす3年の間には、いくつかの「やめたい」タイミングというものがやって来る。学年によってその深刻度は違ってくるが、子供が「やめたい」と言い出したときは、現状がうまくいっていなかったり、心身が疲れていたりするときだ。そして、そのほとんどが親の言葉がけであったり、勉強のやり方を変えてみたりすることで解決する。

子供のやる気を維持するには、明るい未来を感じさせる声かけが必要だ。ただ、この未来も遠すぎてはダメで、今ちょっと頑張れば、お母さんが褒めてくれるとか、次の小テストで得点アップするかもしれないといった即効性がある方がうまくいく。これを日々積み重ねていくことで、子供のモチベーションを高め、最終的に目標を達成できた、または目標に近づけたというのが、理想の中学受験だと考える。どうか長い目で応援してあげてほしい。