学び方、学ぶ速度、学ぶ場所は子どもが決める
0から1を創れる子どもたちを育てる学びとは具体的にどのようなものだろう。学び舎ゆめの森では、知識習得の時間を大幅に圧縮し、自分から学びを進めたり探究学習をしたりする時間をメインに据えている。
「大前提として、学びを自分ごととして捉え、子どもが主体的に取り組んでいけるよう学習を設計しています。子どもが自分ごととして勉強するためには、自己決定の機会の充実が欠かせません。『これをやりなさい』と指示された受け身の勉強ではなく、『私はこれを学ぶ』と自分で決めることが不可欠でしょう。
具体的には、授業は自由進度学習で行われています。自由進度学習とは子どもたち自身が進度や学び方を選べる授業アプローチです。『算数は先生に聞きながら勉強する』『今日はAI教材で学ぶ』といったように、各授業の取り組み方を毎回自分で決定しています。
教員は、子どもがどんなことに打ち込んでいるのか、困っている子はいないかを確認しながら巡回します。どこまで到達しているのか、どこでつまずいているのかを見ることが主な役割です」
単元テストは何回やり直してもOK
学び方や学ぶ速度だけではない。当校ではそれぞれの部屋が「◯年◯組の教室」と決まっていないため、授業ごとに、子どもがどのスペースで学ぶかを選ぶ。教室だけでなく、図書ひろばで学ぶこともあれば、職員室前のカウンターテーブルが授業の場になることもある。
また、多くの場合、テストは学習の最終段階で一回のみ受けるものだろう。そのため、どんなに学びを重ねてもコンディションが悪ければ一発勝負で失敗してしまうこともある。しかし、学び舎ゆめの森では、単元テストを何回でもチャレンジできるようにしている。例えば、算数が得意な場合には、腕試しに最初に単元テストを受けて、理解が足りない部分の学びを重ねていく、といった方法をとる子もいる。逆も然りで、苦手教科のテストを一度受けてうまくいかなければ、何度も受け直して点数を更新していくことができる。
猪狩先生は「最終的に、子どもが目標としている力を身につけられればいい」と語る。テストの受け止め方は子どもによって異なる。だからこそ、「いつ受けるか」「どう受けるか」も子ども自身が選べるようにしているのだ。




