問題があると逃げ、部下と向き合わない「昭和上司」の体たらく、下はちゃーんと見ています。「平成部下」たちの怒りの本音がここに。
――まず、上司とのコミュニケーションで困った経験について教えてください。

【メーカー】僕は他のメーカーから転職して5年目の営業担当なんですが、今の部署はトータル6人で上司は部長と課長の2人です。でも管理職は2人とも「超・プレーイングマネジャー」で、個人商店が6軒あるみたいなもの。部長も課長もとにかく海外出張ばかりで会社に不在のことが多いんですね。

部長からの連絡はほとんどメールなんだけど、単純な指示だけで、その背景とか、結局、何をやってほしいのかの説明がない。「理由はないけれどやれ」という感じで、こっちから電話して初めて腑に落ちる感じかな。どんどん攻めるタイプの営業マンで、先輩としては魅力的なんですが、管理職としては指示が言葉足らずで投げっぱなしなんですよ。

かといって自分の裁量でやろうとすると、部長はOKでもその下の課長が横から口を出してくるし、2人のベクトルもバラバラ。経費の決済のハンコだって、部下が勝手に上司の机の引き出しから出して押してるくらいだから。

【商社】うちの「批評家上司」は、相談しても、アドバイスじゃなくて「批評」が返ってくるだけ、問題解決能力がゼロ。社内調整してほしいから相談してるのに、批評だけして「うーん。それは困ったな。おまえ、やっとけ」という感じ。だから話をしても意味がない。担当部長という微妙なポジションなんだけれど、すぐに「オレは部長じゃないし」って逃げる。でも担当のクライアントでしょうと言うと、「担当じゃないし」と言って逃げる。じゃあ、あんたは何なのよ……。

【証券】「停滞上司」も困りますよね。証券会社でいろいろな支店を経験すると、やっぱりいい上司にも悪い上司にも当たる。

ある中間管理職は人には「すぐにやれ」と言うくせに、自分のところにきた書類は平気で1週間、下手すると1月キープして、仕事が滞ってしまうの。一見、すごくいい人で、私が何か提案すると、「いいね。それやりたいね」って、そのときは言ってくれる。でも決裁権のある上まで上げてくれない。で、また停滞(笑)。

あとで「何かアイデア出して」という話が上からきたときに「君が報告してくれないから現場の状況がわからない」って苦情を言われるんですけど、もうずっと、何回も何回も言っているのにすぐ上で停滞してるだけ……と反論したくなるのを、ぐっとのみこんでいる。