新NISAのスタートを控え、金融業界がにぎわっている。ところが、NISA口座は約1900万口座で、うち4割は稼働していない。大多数の人がいまだNISA未利用なのだ。ファイナンシャル・プランナーの山口京子さんは「超初心者は最初の段階でつまずいて“投資迷子”になってしまう人が多い。そういう人は、“お任せ”で運用できるロボアドバイザーの利用も選択肢に入れてほしい」という──。

新NISAに挫折する人の2つの理由

新NISAスタートのカウントダウンが始まっている。

全国各地のマネーセミナーは満員御礼、金融機関も千載一遇のチャンスとばかりに、顧客獲得作戦を繰り広げている。1人生涯1800万円まで非課税で運用できる新NISAは、一般的な生活者が老後のお金を準備するのに十分で、利用しない手はない。

しかし、だれでも気軽に新NISAが始められるかというと、楽観視はできない。なぜなら、多くの人が、次の5つのプロセスのどこかで挫折しているからだ。

①NISA制度について理解する
②どの金融機関にするか選ぶ
③投資額を決める
④投資する対象を選ぶ
⑤いつ買うか決める

とくに②、④のハードルが高い。

初心者マークと木のブロック
写真=iStock.com/takasuu
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何をしたらいいのかわからない「投資迷子」

現行NISAの口座数は1941万口座(*1)。20代から80代の人口がおよそ1億人なので、NISAをやっている人は、まだ2割弱! その中で、昨年一度も買付がなかった口座はおよそ4割もある(*2)

*1 金融庁NISA口座の利用状況調査(2023年6月末時点)
*2 金融庁NISA口座の利用状況調査(2022年12月末時点〈確報値〉)

日本中、口座が開けない、開いたけど買えない「投資迷子」であふれているといっていい。

「投資を始めるなら、きちんと勉強してからにしましょう」。一見正しいこのアドバイスは、投資初心者の投資デビューを遅らせる一因になっている。

多くの初心者が、ネットにあふれる情報をハシゴして、わけが分からなくなり挫折してしまう。投資迷子は、正解を求めるあまり、正解が見つけられないというジレンマに陥っている。投資でいちばん難しいのは、「始めること」なのだ。

「結局、どこで何を買ったらいいのか?」この答えがわかれば、投資迷子も投資デビューができる。