AI時代到来でも、モノを売る仕事は生き残る

●将来も稼げる職種:不動産営業、営業・企画営業

「不動産営業」「営業・企画営業」などの営業職についても、私はすたれることはないと思う。契約を取り交わすうえで、最後の一押しとなるのは人間同士の信頼関係だからだ。

マイナビ調査では「不動産営業(コンサルタント)」が4位で870万円、「営業・企画営業(個人向け)」が8位で756万円だった。営業職は、商品提案やプレゼンテーションなどで顧客とのコミュニケーション力を求められる仕事だ。

とくに不動産業界は、現在の再開発ブームで絶好調である。優秀な営業職は個人業績に応じて高額のボーナスが支給される。AI時代になっても、不動産のような高額商品であれば、客が買うか買わないかは営業担当のマンパワーによるところが大きいに違いない。

●将来も稼げる職種:セールスエンジニア職

コミュニケーション力に加えて高度の商品知識が要求される「セールスエンジニア職」も上位にランクしている。12位の「セールスエンジニア 精密・医療用機器系」(729万円)を筆頭に、「セールスエンジニア 自動車・輸送用機器系」(626万円)などが目立つ。

▼会社の売買仲介という営業で時給7682円、平均年収2154万円

一方、Vorkers 調査の「上場企業の時給ランキング」を見ても、制御・計測機器の営業職が数多く在籍するキーエンスが2位(時給:6548円、平均年収:1777万円)に輝いている。

また、時給ランキング1位のGCA(時給:7682円、平均年収:2154万円)は、M&Aアドバイザリー会社だが、代表的職種のM&Aコンサルタントは会社の売買の仲介をする仕事だけにコミュニケーション力は不可欠である。加えて、会社のヒト、モノ、カネなどの資産を精査するため、会計知識の専門性も要求される仕事だ。