絹ごしvs木綿 豆腐はどっちが栄養価が高い?
私は買い物カゴ・ウオッチャー。カゴの中身を覗けば、その人の食生活や健康状態がおおよそ推測でき、食生活の改善ポイントが見えてきます。
ある晴れた日の昼下がり、スーパーの豆腐売り場で80歳前後の老夫婦が、木綿豆腐と絹ごし豆腐のどちらにしようか迷っている場面に出くわしました。「仲の良い夫婦だわ」と微笑ましく思いながら、買い物カゴをみると、中には納豆が入っています。
買い物カゴを持っているのがご主人ではなく奥さんであること、ご主人をよく見ると少し猫背気味、さらに痛み止めの湿布の匂いがフンワリ漂っています。
もしかして、ご主人は骨粗鬆症かもしれません。「骨粗鬆症の予防に木綿豆腐が良いですよ」とオバサンは声をかけたくなりました。
さて、骨粗鬆症はお年寄りだけの問題ではありません。若い世代や男性にも大いに関係あります。この症状の怖さやリスクなどは後述するとして、この夏の時期、効率的に骨粗鬆症対策できる、おいしい食事の方法をお教えいたしましょう。
▼骨粗鬆症の予防に欠かせない栄養素はカルシウム、ビタミンD、ビタミンK
骨粗鬆症の予防にはカルシウムさえ摂っていれば大丈夫、と安心する人が多いようですが、これは“泥船に乗って”安心するようなものです。
骨作りには、その原料となるカルシウム以外に、ビタミンDとビタミンKも合わせて摂らなければならないからです。ビタミンDは腸管からのカルシウム吸収を助け、ビタミンKはカルシウムの骨への沈着を促す働きがあります。
この3つの栄養素、いわば「骨のゴールデン・トライアングル」と、脂溶性のビタミンDとKの吸収率を高める油脂も一緒に摂れば、“大船に乗って”安心した気分でいられるでしょう。