冷や奴に納豆を載せるといい理由

▼木綿のカルシウム量は絹ごしの約3倍!
【カルシウム】豆腐

スーパーで出会った老夫婦が絹ごし豆腐と木綿豆腐のどちらにしたかが気になりますが、カルシウムを摂ることを考えるなら、木綿豆腐を選ぶのが正解です。

なぜなら、カルシウム量は“木綿”の方が“絹ごし”の3倍近く多いからです。木綿豆腐約1/2丁(180g)で牛乳コップ1杯(200ml)相当のカルシウムを摂ることができます。

また、豆腐のカルシウム吸収率は牛乳と同じ位高いことがアメリカの研究で明らかにされています。牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする人の骨作りには、木綿豆腐が大いに役立つことでしょう。

▼ビタミンKを摂るなら野菜より納豆
【ビタミンK】納豆

ビタミンKにはビタミンK1とK2の2種類があります。

ビタミンK1は緑黄色野菜、ビタミンK2は納豆に豊富です。これまでに、体内に吸収された後の作用はビタミンK2の方がK1よりも強いことが分かっています。

納豆はビタミンK2が豊富なうえ、納豆1パック(40g)のビタミンK量が1日に摂るべき目安量の1.5倍と多いことも嬉しい限り。納豆が苦手な人には、酢と日本酒で特有の臭いと粘りを抑えた納豆がオススメです(写真1)。

これなら、ヒジキ煮や切り干し大根煮などに混ぜても“納豆感”が出ないので、ビタミンK2をおいしくたっぷり摂ることができるでしょう。

<“臭いと粘りを抑えた納豆”の作り方>

*材料(1人分)
納豆1パック(40g入り)/酢小さじ2/レモン汁小さじ1/2弱(レモン汁がなければ酢だけでも可)/日本酒大さじ1

*作り方
(1)納豆パックに酢とレモン汁を入れて粘りを出さないように軽くかきまぜる。(酢とレモンの酸で粘りを抑える)
(2)(1)に日本酒を入れる。(日本酒で納豆臭を抑える)
(3)(2)を耐熱皿に移し替え、電子レンジ(700w)で加熱。(加熱時間の目安、2分20秒)

▼適度な日光浴でビタミンDを体内合成!
【ビタミンD】日焼け

骨のゴールデン・トライアングルのひとつである、ビタミンD。スーパーで見かけた老夫婦は、1日に必要なビタミンD量を体内で合成できているかどうかはわかりません。なぜなら日焼けした様子はなく、色白だったからです。

ビタミンDを得るには、(1)食べ物から摂る、(2)日光(紫外線)を浴びて体内で合成する、の2つの方法があります。

(2)については、夏であれば正午に両手の甲と顔を日光に当てると、沖縄で約3分、関東で約4分、札幌では約5分で1日の目安量が合成されることが報告されています(熱中症には十分ご注意ください)。

ビタミンDは体内脂肪に溶け込んで貯められるので、夏に適度な日光浴をすれば、紫外線量の少ない冬の分もある程度確保できそうです。ただし、日焼け止めを塗ったら、ビタミンDは合成されません。「色白美人」を目指す人は、日焼け止めは顔だけにし、手足でビタミンDを合成すると良いかもしれませんね。

スーパーで見かけた老夫婦が木綿豆腐と納豆の入った買い物袋を下げ、太陽を浴びながら仲良く家に帰る姿を思い浮かべ、オバサンは心がポッカポカ。おふたりがいつまでも健やかに幸せに過ごされますように。