学校で行われた、オープン市場を生み出すしくみ

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私の子どもたちはニューヨーク市の公立学校に通っている。アメリカの多くの学区で行われているように、保護者たちは公教育制度が提供する概して乏しい資金を補うために、毎年、必要な資金を集める手助けをしている。私の学区では、1年の最も大きな資金集めイベントは毎年恒例の学校オークションで、このイベントではライブ・オークションとサイレント・オークションが行われる。

サイレント・オークションの部分は単純だ。地元の企業や気前のよい個人が寄付した品々がテーブルに並べられ、それぞれの品の横に入札用紙が置かれる。入札者はその用紙に自分の名前とパドル番号、それに入札価格を記入することによって競り合う。イベントの最後に、その品は最も高値で入札した人に落札される。

教師たちもこの資金集めイベントに貢献しようとする。だが、彼らが寄付するのは品物ではなく自分の時間だ。自然史博物館、リンカーン・シアター、ブロンクス動物園のような場所で一人の生徒と経験を共有する時間を売りに出すのである。

私はこの恒例のオークションに何年も出席してきた。それは毎年楽しいイベントだったが、私はその行事のある側面にいつも魅了されてきた。伝統的に閉じたシステムである学校の中で、教師たちが自分たちの時間をめぐって競争する保護者を相手に事実上のオープン市場を生み出してきたことだ。