私の会社の女性たちは、みな経済的には自立していますが、「お金がないわけじゃないけど、デートではやっぱり、おごってもらったほうがうれしい」「でも無理して出してるとか、それで何か期待されるぐらいなら、自分で払う」という人が多いですね。

女性としては、払ってもらうにしてもワリカンにするにしても、スマートにやってほしいというのが本音です。

「オレが払うよ」「いえ、私の分は私が」などと、ごちゃごちゃ押し問答するのは嫌ですし、「オレが払ってやったんだから」という恩着せがましい態度をとられるのは、もっと嫌。

お金を払った対価として、その後の「何か」を期待していることが透けて見えてしまう男は、女性から見たら最低です。逆に「君のおかげで楽しい時間を過ごせたよ」という感謝の表明として払ってもらえるなら、それは「うれしい」と思います。

もっとも、食事のときに女性が自分の分を払わずに、男性に任せたとしても、それは相手への好意からとは限りません。女性によっては、「嫌な相手にこそ払ってもらう」と断言する人もいるからです。普通なら「後腐れがないようにワリカンにしたい」と考えるところですが、その人は「二度と会うことはないから全額払わせてしまおう」と考えるのだそうです。おごらせてもらったからといって、鼻の下を伸ばすのはやめたほうがいいですね。

ノンストレス社長 坂野尚子(ばんの・なおこ)
国際基督教大学を卒業後、フジテレビ入社。アナウンサー、NY特派員を経てコロンビア大学MBA。1996年に現在のノンストレスを設立、ネイルサロン「ネイルクイック」などを77店舗展開する。
(構成=久保田正志)
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