自分の意思で探さなくなってしまう
さらに、最近は「サジェスト機能」が優秀になってきています。YouTubeでも、次の動画や投稿が半自動的に提示されますよね。しかもそれは、今見ているものと同じようなコンテンツや、過去に見た動画の焼き直しになっている場合が多いのです。これらのコンテンツとばかり触れ合っていると、自分の意思で何かを探す行動がなくなっていきます。つまり、新しいものに触れるというよりは、過去に見た情報をぼんやり眺めることばかりが増えていってしまうのです。
これによって起こるのは、「新しいことに出会いたい」という好奇心や探究心の鈍化です。「見慣れたもの」「以前見たものと似たコンテンツ」が供給され続けるため、新鮮な情報に触れる機会が減り、結果的に学びの意欲も失われていくのではないかと考えています。
ちなみに後述しますが、「新鮮な情報」を得るためにスマホを使っていた東大生たちは、スマホを使っていても成績が悪くはなっていませんでした。自分から情報を取りに行くような使い方をしているかどうかがポイントになるようです。
ポケットに入れたままの勉強はNG
【2 注意力が散漫になる】
次の弊害は、注意力です。これはいろんな教育現場で言われ、耳にする話ですが、最近の生徒たちは、長く人の話を聞くことができなくなっていると言われています。3分以上の話だと、どこか上の空になってしまうのです。また、スマホの通知が来た瞬間にそっちに気を取られて、スマホを取り出したりする人もいるようですし、自分もそのような現場を実際に見ています。
これは勉強している最中でも同じです。勉強していても「通知来てないかな」と気になってしまう人が多く、これでは集中力が下がってしまいます。最近の研究では、「スマホをポケットに入れたまま勉強すると、何もスマホをいじっていなくても学習効果が低くなる」ということが科学的に証明されています〔参考:アンデシュ・ハンセン(著)、久山葉子(翻訳)『スマホ脳』(新潮社)〕。1分1秒たりともスマホをいじっていないにもかかわらず、スマホをポケットに入れているかどうかで、成績に差が出てしまうのです。


