玉川学園【東京都・町田市/共学】
サンゴを育てて海に返す研究も!
東京ドームのグラウンド47面分の敷地に、幼稚部から大学・大学院までを擁する玉川学園は、天文台とプラネタリウムまである理科教育専門の校舎「サイテックセンター」や美術専門校舎の「アートセンター」など、充実した設備が売り。「行ったことはないけれど、ジムやミュージアムなどがあるUCLAみたいですよね(笑)。恵まれた設備を最大限に利用して、生徒たちはさまざまな活動に取り組んでいます」(後藤さん)
文部科学省のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されていることもあり、ロボット研究や人工眼球の研究など本格的な理系の科学研究に取り組む子も。なかでも、沖縄県伊江島のサンゴを育てて海に返す活動をしているサンゴ研究部は、国際的な大会で数々の賞を受賞している。
すごいのはサイエンス分野だけではない。
「同校では開校当時から、毎週2時間、探究に特化した授業『自由研究』を行っていて、バイオリンの製作や陶芸などを学ぶ生徒もいます」(後藤さん)
好きな課題にとことん取り組める点も、大学併設校の強みである。
中央大学附属【東京都・小金井市/共学】
コサギの研究が日本鳥学会最優秀賞!
「大学附属校では、入学時が学習意欲のピークで、その後は下降することも多いです。同校は、探究型学習を導入してから、寝食を忘れて研究に没頭する生徒が増え、高い学習意欲を持ったまま大学に進学することが当たり前となり、校風も大きく変わりました」(後藤さん)
探究型学習のメインは中3から始まる「教養総合」。高3までの4年間で自らの興味・関心を「問い」につなげるスキルを高め、その成果を、文系クラスは卒業論文、理系クラスは卒業研究として発表する。「研究テーマはビジネスから自然科学まで多岐にわたっており、内容は大学生レベル。生徒の中には研究成果を学会で発表したり、起業につなげたり、企業とともに商品開発に挑戦する子もいます」(後藤さん)
たとえば、双眼鏡を片手に、ひたすら河川沿いを観察した「コサギの研究」は日本鳥学会(高校生ポスター発表)の最優秀賞を、高尾山を踏査した「ムササビの研究」は文化庁長官賞を受賞した。
高3まで探究が続けられる附属校ならではの環境を活かし、極めてレベルの高い研究成果をあげている。





