学校段階において大切な「ルールメイキング」
現在、さまざまな学校で生徒が関わって校則を見直す動きが広がっています。「学校のルールを生徒自身が決める(ルールメイキング)」経験は、自分の言動や行動で社会を変えることができるのを実感する上でとても大切なもの。
日本の子どもたちに目を向けてみると、日本・アメリカ・ドイツ・フランス・スウェーデンの計5カ国を対象にした調査(図表1)の中で、「社会をよりよくするため、私は社会における問題の解決に関わりたい」と答えている子ども(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)は約43%にとどまり、ドイツの約74%やアメリカの約59%よりも低くなっています。「将来の国や地域の担い手として積極的に政策決定に参加したい」という項目になると、約34%とさらに下がる。ちなみに、ドイツでは約59%の子どもが肯定的な回答をしています。
文化的背景の違いもあるため、単純に他国と比較をすればいい、ということではないかもしれません。しかし、学校段階で子どもたちが自分のアクションで社会が変わる経験をすることは、政治や経済の舵を取っていく人材を育てていく上でとても大事な体験ではないかと思うのです。
「やりたくないこと」を表明する権利も認められる
一方で、渋幕では「やりたくないこと」を表明する権利も認められています。
渋幕には、放課後や夏休みの講習などたくさんの学習機会が用意されています。強制はされていないので、受講することも、しないことも自由。
社会科の高橋哲先生は「ひとつも講習を取らずに、『自分で勉強します』という生徒も中にはいます。私が学年主任だったときには、350人の学年で30人ぐらい全く受講しない子がいました。この受講しない人数が7~8割になったら、学校として教育活動を再考しなければいけませんが、ある一定数いることはむしろ自分たちで判断できる生徒に育っているということだと思うんです」といいます。
「渋幕的自由」は生徒の自由と責任のもと意志決定していく姿と、先生が生徒の「やりたい(やりたくない)」という思いを尊重する環境整備によって生まれていった象徴的な言葉だと感じます。
家族のルールを子どもに決めさせる
ご家庭でそれを体現しきることは難しいかもしれません。しかし、ちょっとした家族のルールを子どもと一緒に決めてみる、といったチャレンジをしてみると、意外な子どもの成長と出会う機会になるかもしれませんね。
あるいは、「日曜の午前中はどう過ごす?」といった会話をするのもひとつの手。「次の休み、何をする?」という広い聞き方ではなく、まずは時間を絞ることで選択しやすくなります。「何時に起きる?」「(外出するならば)何時に出発しようか?」と子どもにスケジュール権を渡してみるのも、自己決定・自己管理への一歩になります。



