勉強の進捗を管理する“エクセルパパ”

その上で、昨今の受験において、親御さんが直接、本人や塾の先生や学校の先生の代わりに、学習の進捗を管理するという行為を行なっていることも少なくありません。それらの情報をネットで発信し、「この学習指導の方法で大丈夫ですか?」というようなことを他の人に聞いているわけですね。

「娘の勉強の進捗管理は戦記氏が全てエクセルで管理 彼のこのスタイルは後に多くの父親が真似し『エクセルパパ』という言葉が誕生するようになった」――「令和の受験親の『フツウ』」より
「娘の勉強の進捗管理は戦記氏が全てエクセルで管理 彼のこのスタイルは後に多くの父親が真似し『エクセルパパ』という言葉が誕生するようになった」――「令和の受験親の『フツウ』」より

今回取材を行った「戦記」さんも、自分の子供の勉強の情報について、発信を行なっています。戦記さんの家庭では、勉強の進捗に関しては親御さんが管理しているそうで、その一部をご自身のXで投稿されています。娘さんの勉強の進捗を戦記氏が全てエクセルで管理しているとのことで、このスタイルは後に多くの父親が真似し『エクセルパパ』という言葉も誕生しています。

しかしこれらの行為について、批判的な意見があることも事実です。そもそも、子供の成績開示は子供のプライバシー侵害なのではないか? 親が勉強を管理するのはどうなのか?

また、親はそこまで勉強に介入してはならないのではないか? 自分の子供が自走できるように伴走するだけに留めるべきなのではないか? などなど。

そのため、戦記さんのXでの投稿に対して、批判的な意見が届くことも多く、他の人から見て所謂「炎上」と呼ばれるような状況になることも少なくありません。

「凡人の娘だからこそこれからの人生を切り開く力を授けてるだけさ」――「令和の受験親の『フツウ』」より
「凡人の娘だからこそこれからの人生を切り開く力を授けてるだけさ」――「令和の受験親の『フツウ』」より

令和の受験は「親も当事者」

しかしそれでも、戦記さん自身は変わらず続けていくとのことで、理由を次のように述べていました。

「リスクや批判もあることは自覚しているが、自分が情報を提供する側になり、インフルエンサー活動をしているからこそ得られる最新の特別な受験に関する情報も多い。そしてそれらの情報は、子供の将来に必ず寄与するものである。情報は発信する者に集まる。親は子供の学歴というオムレツの調理人。焦げたオムレツを語るより、料理中のオムレツを語る方が意味がある」

確かに、有名になればなるほど得られる情報もあるでしょうし、質問した時に返ってくる割合も高くなることでしょう。

ここまで見てきたように、令和の受験は「親も当事者」として強く関与する時代になっています。かつては塾や学校、あるいは本人の努力が中心だった受験戦略でしたが、今や“親の情報収集力”が大きな影響を与えるようになっています。

その情報収集の中核がSNSであり、そこには一次情報、体験談、リアルタイムな受験動向が蓄積されているのです。

もちろん、SNSの使い方には慎重さも求められます。過剰な干渉や、子供のプライバシーの軽視、承認欲求の暴走など、親の介入が過度になるリスクもあります。実際に、「なぜ親がここまで前面に出るのか?」という批判的な声があがるのも当然でしょう。しかし、だからこそ大事なのは、“SNSをどう使うか”という視点です。