「採用段階で見抜くのは不可能」
――ほかには
児童ポルノ事案だ。男性教員の勤める小学校に警察から「逮捕した」との連絡があり、突然発覚した。小学校に家宅捜索が入った。女児や女子生徒の画像を集め、同じ愛好者とネット上で交換していた。懲戒免職の辞令を渡した際、「人間として、今後絶対にこんなことをするな」と言い渡した。「申し訳ありません」と答えたが……。
――ネット上で拡散したその手の画像は永久に出回る。そんなことすら想像できずに児童ポルノにかかわる教員はほかにもいるか
中学校の男性教員も逮捕された。幼女をだまして裸の画像を撮影し、やはり仲間と共有していた。保育士の資格も持っていて、保育所勤務の経験もある。教員免許を持ちながら最初は保育所に就職したことについて「子どもへの愛情がとても深い」と私たちは評価していた。
――被害が発生してからでは遅い。事前に見抜くことはできないのか
問題行動を起こす人に限って、「まともな教員」を装うのがうまい。採用段階で見抜くのは不可能だ。大学では小手先の教育スキルばかり教えている。性暴力が子どもに与える影響の大きさをもっと教えるべきだ。
――教育委員会は何をしている。事案発覚のたびに記者会見を開いて幹部が謝罪し、再発防止を誓ってもまったく意味はない。
教職員への指導はしている。たとえば研修の場で、子どもと1対1で会うな、部活動指導で子どもを服従させていると勘違いするな、とか繰り返し求めている。だが問題行動を起こす人には伝わっていない。教育委員会にも防止のための窓口はあるが、機能しているとは言い難い。
――機能させんかい。被害を受けた子どものフォローは
スクールカウンセラーやソーシャルワーカーらとも相談しながらやっている。ただ学校卒業後まで手厚く支援できているか、よくわからない。
――何をされたかわからない子どもへの指導は
デリケートゾーンを見せたり、触られたりしないようにと低学年から呼び掛けている。性教育の必要性もあると考えているが、内容が難しい。
――保護者への助言は
学校に言いにくかったり、言いたくなかったりした場合は迷わず教育委員会へ相談してほしい。
――教育委員会といっても在籍しているのはあなたのように教員が少なくない。仲間同士でかばい合い、事実調査が手ぬるいケースがある。
私は厳正に対処してきたつもりだ。
――新たな法律や制度は防止に役立つか
性暴力で処分された人を子どもと関わる仕事に就けさせないようにしなければならない。その意味で賛成だ。新たな被害を生じさせないために必要だ。

