2021年にできた“世にも恥ずかしい法律“
学校は本来、子どもにとって安全が保障される場です。そこで働く教員は「崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない」(教育基本法第9条)のです。
盗撮カメラの仕掛け方を研究したり、不同意性交の遂行に熱意を持ったりすることは、教育の元締めの法律で想定していません。
世にも恥ずかしい法律が2021年にできました。「教員による性暴力防止法」(2022年施行)です。仕事で子どもと関わる人の性犯罪歴を雇用側に義務付ける「日本版DBS」創設を盛り込んだ「こども性暴力防止法」も2024年にできました。
それでも教員による性暴力は続き、子どもの被害が止まりません。
2023年9月には、東京都練馬区の区立中校長が女子生徒の性的画像を所持した疑いで逮捕され、別の生徒に性的暴行を加えた疑いで再逮捕されました。1審の東京地裁は「圧倒的な上下関係を背景にわいせつ行為をエスカレートさせ、非常に悪質」と懲役9年の判決を言い渡しました。
元教育長が語る「教員の性暴力」
教育現場はどうなっているのか。40年以上にわたって教員を務め、教育委員会でも教員の不祥事対応に当たった西日本の元教育長に聞きました。
――あなたの経歴は
大学卒業後の1981年に教員となり、主に中学校で教えた。小学校や中学校で校長も経験。学校現場や教員を指導する教育委員会にも長くいて、地域の教育行政の責任者である教育長も務め、2024年に退職した。
――教員の性暴力を見聞きしたことはあるか
残念ながらある。
――どんな内容か。隠さずに説明を
懲戒処分を受けた中学校の男性教員は20歳代半ばだ。授業中に知り合った女子生徒とSNSで連絡を取り合い、自分の車の中でやってはならないことをした。本人に聞くと「生徒の相談に乗ろうとした。互いに好意を持っている」と。私は「あなたは教員だ、そんなことをしてはいけない」と伝えたがどこまで理解したか。
――「余罪」はないのか
大学生時代、教育実習中にも生徒にわいせつな行為をしていた。
――そんな人物を採用するのか
……。教員の確保が難しい時代になり、採用試験が簡単になっている。人格的に大丈夫か、と思えるような人たちが入ってきているのが怖い。
――怖いのは子どもたちの方だ。ほかにもいるか
女性の教員が勤務先の学校のトイレで、女子生徒とキスをした。SNS上の「好き」という頻繁なやり取りを生徒の保護者が見つけ、学校に相談して発覚した。
――女性教員の言い分は
「相思相愛だった。欲望に勝てず、行動がエスカレートした」と。

