60歳から幸せに過ごすために、どのような人間関係を心掛けるといいか。医師の和田秀樹さんは「仲のよくない夫婦はどうにもならないと思ったら潔く離婚してしまうといい。60を過ぎたとしても先は長いから、その後に意外といいパートナーが見つかる可能性は決して低くない」という――。

※本稿は、和田秀樹『60歳からの「手抜き」の極意』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。

公園を歩く老夫婦
写真=iStock.com/Vladimir Vladimirov
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60歳を迎える前に人間関係の断捨離を

60歳を迎える頃にまず考えたいこと。それが、人間関係の断捨離です。私は物の断捨離はすすめませんが、人間関係こそ是非それをしてほしいと考えています。

親戚関係、親子関係、友人関係、その他、多くの義理やしがらみが絡まっている人間関係があるかもしれませんが、基本はストレスになるものはなるべく遠ざけるようにしたいものです。

中でもいちばん難しいのが家族関係、そしてまず見直しをしたいのが夫婦関係です。

子どもが大きくなって手が離れると父親と母親という役割から離れ、夫婦としての関係に戻ります。勤務スタイルの変化などによって、家の中で過ごす時間も増えるでしょう。

いつも一緒にいる方が落ち着く、楽しいというのなら問題ないのですが、そうとも限らないはずです。

この先、どんな関係でいるのがお互いに心地いいか、どのようなスタイルで暮らしてゆくのが好ましい老後になるのかを、考え直してみる時です。