SNS使い分けの時代、mixi2をどう活用する?

さらに長期的にはマネタイズをどうするのかという課題もある。運営元のMIXIは現在、「モンスターストライク」や「コトダマン」といったゲームアプリを中心とするデジタルエンタテインメント事業が売上のほとんどを占めており、当面、運営費用に困ることはなさそうだが、将来的にタイムラインに広告などが挿入されていくことは避けられないだろう。また、それをやったとしても、かつてのTwitterが赤字続きだったように、短文SNSの黒字化はハードルが高いと言われている。

短期的にはユーザーの獲得と活性化が、長期的にはマネタイズが課題となりそうなmixi2。しかし、Xからの離脱を決意する人が増えている中、ポストXの有望な選択肢が生まれたことは素直に歓迎したい。

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筆者提供

Xの“変節”によって、2010年代から続いてきたSNSの枠組みが大きく変わり始めている。そうした中、今後はこれまで以上にSNSを使い分けしていくことになるだろう。mixiはその中で、Xが果たせなくなりつつある友人とのコミュニケーションの場として機能していくことになりそうだ。すでに仲の良い友人を集めてちょっとした近況を報告しあったり、コミュニティを通じて新たな友人(マイミク?)を作ったり。最初期のSNSが果たしていた役割を、古くて新しいSNS、mixi2が今、改めて担ってくれることに期待したい。

山下 達也(やました・たつや)
ITライター

1975年東京都生まれ。AIやVRなどの最新のITや、PC、スマートフォン、デジタルカメラ、AV機器など、幅広くデジタル機器を愛好。一般誌から専門誌、企業オウンドメディアまで幅広く解説記事を執筆する。