ヘルプカードを配るも、校長からクレームが

そんな中、コツコツと行なっている小さな活動がある。

「ヘルプカード」(写真)の配布だ。もし、子どもが大人(親族も含む)に気持ちの悪いこと、痛いことをされたら、このカードを周囲の信頼できる大人に見せて、支援団体に連絡してもらうのだ。

「自分では団体に電話できない小さな子どもを救う一つの方法になればと思い、このカードをつくり、幼稚園や小学校に配っています。さらにはスーパーやデパートにも置けたらなと。なぜなら親がこのカードを見たら、表沙汰になるのを恐れて破り捨てることもあるのです。その場合はスーパーやデパートでこのカードを取って、近くの大人に見せれば、『助けてほしい』という意思表示ができます」

たえさんが普及に尽力する「ヘルプカード」
撮影=筆者
たえさんが普及に尽力する「ヘルプカード」

たえさんが、このヘルプカードを孫が通う小学校に持って行った時のこと。女性校長であり、理解もあるかと思ったが、「こんなカードを置くと、子どもが大人を信用できなくなるかもしれない」と難色を示されたそうだ。

息子にセクハラした養護教諭は素知らぬ顔で転任した

子どもたちを教え導く教師でさえ卑劣な行為をする輩もいる。

「私の息子も、学校の養護教諭にセクハラを受けたことがあるんです。実際に性行為があったかどうかは定かではないのですが、息子を言葉巧みに手なずけ、セクハラを何度も行なっていたようなのです。そのことがわかって、養護教諭に問いただしたところ『付き合っている彼氏とうまくいっておらず、むしゃくしゃしてやった』と言い訳していました。呆れてモノも言えませんが、彼女は免職になるどころか、シレッとほかの学校に転任して行ったのです。その学校で同じことを繰り返しているのではないかと思うとゾッとします」と、息子が受けたセクハラを振り返る。