離婚しない場合、夫に「次に浮気したら終わり」と釘を刺す

ただ、私個人に関して言えば、離婚を決めて相談にきている女性に対してのみ、「協議離婚はお勧めしませんよ」と言っている。特にお子さんがいる場合、離婚後、継続的に養育費を支払う夫は全体の3割と言われている。協議書を作成したとしても強制執行力はないため、弁護士を入れたり、公正証書を作成したりすることはとても重要だからだ。

子育てを心配する母親
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再構築を選んだ人のケースでも、夫に対して「次はない」と釘を刺すのは大切だ。その場合、言葉だけではなく、「誓約書」という形で浮気の事実や妻を傷つけたこと、「今度同じことをしたら慰謝料を○○円」と言った約束事を作り署名捺印させる、更には離婚届に署名捺印をもらい、「また浮気したら問答無用で離婚する」という意思表示、妻側の強い意志を示しておくのも一つの手だと、ケースによってはお伝えしている。

でも、一番大切なのは、どうして夫婦関係が壊れたのかを夫婦がしっかり話し合うことで、当然浮気した方が圧倒的に悪いのだが、中には夫婦のすれ違いやセックスやコミュニケーション不足が浮気を引き起こしたというケースもあるので、再構築を選んだのなら「夫婦の新しいルール」を作るなどの工夫をして再出発してほしいとアドバイスしたりしている。

結婚を続けても最愛の人に裏切られたという思いは消えない

離婚をしたって、再構築したって、不倫された方は辛い。どちらを選んでもハードな道だと思うし、最愛の人に裏切られたという思いは消えないから。

それでも、決めなければならないのだ。

自分の人生をどうしたいのか? 夫と話し合いながらも最後は「された妻」が決めなければならない。自分の人生、どっちに舵を切るのか?

なので、正直なところ筆者は、中丸雄一の今後のことはどうでもいいのだが、結婚を機に仕事を辞めたという新妻の笹崎さんが今後どんな答えを出すのかに注目している。

そして、彼女がどちらの道を選んだとしても、前を向いて歩いて行ってほしいし、陰ながら応援したいと思っている。

川崎 貴子(かわさき・たかこ)
リントス代表取締役

1997年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社・ジョヤンテを設立。2016年より、働く女性の結婚サイト「キャリ婚」を立ち上げる。婚活結社「魔女のサバト」主宰。著書に『我がおっぱいに未練なし』『私たちが仕事をやめてはいけない57の理由』など。■川崎貴子のカウンセリングルーム