新NISAを始めるには元手が必要だ。ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんは「20代の方には、まず100万円を貯めるところからスタートしてほしい。一番の近道は自動積立定期を始めることだ」という――。

※本稿は、井戸美枝『好きなことを我慢しないで100万円貯める方法』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。

芽が生えている積まれたコイン
写真=iStock.com/Khanchit Khirisutchalual
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「貯め体質」になる一番の近道は…

【みさき】お金を貯めよう貯めようと思うのですが、お給料日前にはいつのまにか残高ギリギリで…。どうしたらいいですか?

【井戸先生】一番は毎月1万円でもいいので、自動積立定期を始めること。お給料日に口座から自動引き落としされるように設定します。一度申し込めば、あとは自動的にお金が貯まっていきますよ。

【みさき】でも、毎月1万円くらいを積み立てたところで、なかなか大きな金額にはなりませんよね?

【井戸先生】そんなことはありません。積立を長く続けるほど、元金に利息が加わって、雪だるま式にお金が増えていく「複利効果(*)」が働きます。一度始めればほったらかしているだけでも、資産は雪だるま式に大きくなるチリツモパワーを発揮します。

*投資や預金などで獲得した収益を当初の元本にプラスして運用することで得られる利益

まずは100万円貯めるところからスタートさせる

【もえ】積立のチリツモパワーってすごいんですね! 私も早速積立にチャレンジしてみたいのですが、具体的にはどのように始めるとよいのでしょうか?

【井戸先生】まずは、自動積立定期を活用して100万円を貯めてみることをおすすめします。例えば、毎月2万円の積立をベースに、年に2回のボーナス月には積立額を15万円に増額することで、2年間で100万円に到達します。100万円貯まるとうれしいものですよ。

【もえ】それなら最初から、自動積立定期よりも金利の高い投資信託などで積み立てていったほうが効率的ではないですか?

【井戸先生】鋭い指摘ですね。投資信託は投資商品なので儲かることもあれば、元本割れすることもある「値動きのある商品」です。必要なときに元本割れしていて、解約しづらいことがあるのも事実です。まずは、自動積立定期で最低限の資金を確保してから、投資信託の利用を始めても遅くはありません。

【もえ】たしかにそうですね。