ジョブ理論のジョブとニーズの違い

Q:ジョブ理論におけるジョブとニーズはどのような違いがあるのでしょう

<お答えしましょう!>

ニーズは漠然とした欲求で、ジョブは具体的で切実な状況から生まれるものです。

「ジョブ理論」の仕組みについては前述しましたが、多くの人が「ジョブとニーズは何が違うの?」という疑問を持ったのではないでしょうか。

ニーズは「何か食べたい」「健康になりたい」といった漠然としたもので、必要に迫られていないので、解決方法があっても商品を購入するとは限りません。

一方、ジョブは「ひざの痛みを治したい」「荒れ放題の庭を何とかしたい」「買い物を早く済ませたい」といった切実な状況から生まれます。だから、解決方法があれば商品を購入する決定要因になります。

ジョブ理論で考えると、ライバルは同業者だけではなくなります。

ネットフリックスの競合はビデオゲームとワイン

たとえば、大手動画配信サービスのネットフリックスの創業者リード・ヘイスティングスは「ライバルはアマゾンプライムビデオか?」と問われ、「ビデオゲームとも競うし、ワインとも競う」と答えました。顧客の「リラックスできる時間に何か楽しみたい」というジョブに応えるためには、ゲームやワインとも競合になるわけです。

顧客のジョブを突き詰めていくと、このようにまったく新しい視点を得られます。「いい商品なのに売れない」というような場合は、ジョブを深掘りする必要性があります。

KEYWORD:ジョブ
顧客自身が自覚しているかどうかは問わず、顧客が抱えている「解決しなければいけない用事・課題」のこと。