「家族みんなで使うモノ」はどこに置くが正解か

モノの定位置、つまり住所を決めるためには、家族の生活動線を考え、モノを配置することが大切だということは、先にも述べた通りです。ここまでで、ご自分と家族の持ちモノは大半、定位置が決まっていることでしょう。

あとは、もうひと頑張り。家族みんなで使うものも、やはり生活動線を意識し、何をどこで使うのかを考えて、モノの配置を考えていきましょう。モノの置き場所を考えるときの基本ルールは、「取り出しやすく、戻しやすい」場所です。

暮らしのイメージとモノの置き場所をリンクさせていきましょう。例えば、「週末に家族とのんびり過ごしたい」場合の例を紹介します。のんびり過ごす方法は人それぞれです。仮に、こんなイメージを描いたとします。

・子どもと一緒に、ケーキを作るなど、お菓子作りをしたい
・家族でボードゲームをしたい

ケーキ作りであれば、どのような道具が必要で、どこに置くかが明確です。なお、お子さんと一緒に作るのであれば、それらを高い棚にしまうのではなく、子どもが取り出しやすい場所においたほうがいいですよね。

土曜日の夜に家族でボードゲームをする場合、遊ぶ場所がリビングであれば、その置き場所は、子ども部屋ではなくてリビングにしたほうが取り出しやすく戻しやすいというメリットがあります。

また、週末に夫婦でお酒を飲む方であれば、晩酌セットを買っておき、取り出しやすい場所にセットしておくのも一案でしょう。

あるいは、「月に1回は人を呼べる部屋にしたい」というイメージをもっている方であれば、 ホームパーティーをしやすい部屋にするのもいいですね。例えば、

家族で遊べるゲーム→リビングの出し入れしやすい収納場所にしまう
来客用のコップ、皿など→ダイニングに置き、可愛いカゴの中に入れておけば、お客さん自身で取り出せる
ホットプレート→キッチンではなく、ダイニングにしまう

こんなふうに、どんなふうに暮らしたいかを考えることで、モノの置き場所も自然と決まっていきます。

西崎 彩智(にしざき・さち)
お片づけ習慣化コンサルタント Homeport代表

1967年生まれ、岡山県出身。大学卒業後、住宅メーカーのインテリアコーディネータとして従事。結婚し、20年専業主婦を経験したが離婚。その後はヨガスタジオの店長としてスタジオに通う多くの女性のさまざまな相談に応じる。2015年、得意の片づけを生かして起業。お片づけ習慣化講座「家庭力アッププロジェクト」修了生は全国で3000名を上回る。