炭水化物抜きの食生活が続くと筋力低下やむくみに
過剰な糖質制限がダイエットの逆効果になることを解説しました。そのほかにも体にとってさまざまな弊害が起こることがわかっています。
その一つが筋力の低下。食事で摂る糖質が減ると、タンパク質がその代わりをせざるを得ない状況に。本来タンパク質は、筋肉やあらゆる細胞をつくる材料として働きますが、糖質の働きであるエネルギー源として使われてしまうのです。この状況が長く続くことで、年齢問わず筋力の低下につながっていきます。
タンパク質がエネルギー源に使われることで、血中では低タンパク質血症も起こります。タンパク質濃度が薄くなると、それを補正しようとして血中から水を排出して濃縮。排出された水は体の組織に溜まり、むくみが発生しやすくなります。
また、糖質を抑える代わりに、大量に肉を食べている人もいますが、塩分摂取量が増えて高血圧になったり、タンパク質の代謝に関わる腎臓にも負担がかかります。肉の大量摂取は、同時に脂質量も増えるため、高コレステロールのリスクも高まります。
さらに、アルコールを飲む人は尿酸値にも影響するなど、過剰な糖質制限によって食事のバランスが極端に偏ることは、長い目で見ると健康に悪影響といえるのです。