慎重にしたほうがいい投資
個別株投資は、株価に一喜一憂するのでシニア世代には不向きです。お楽しみで株を少しずつ買う、NISAの成長投資枠で買ってみるなどにとどめておきたいところです。
また、アパートや駐車場経営など不動産投資も慎重にしましょう。自宅の空いている敷地に駐車場や自宅兼アパートを建てれば、「不労収入を得られるので老後の資産を増やせる」と考えている人もいるでしょうが、そうは簡単にいきません。建設費用が高くなってきているので、月々のローン返済額が高くなり、空室が出ると維持費をまかないきれなくなり赤字になる可能性があります。入居者と直接やりとりをするのは大変なので管理会社に頼むと委託料がかなりの金額になります。自宅以外の不動産は無理な運用をしないで、不要であれば売却して現金化したほうが、面倒が減って心理的な負担がなくなります。
使用頻度の少ないクレジットカードは解約する
年会費が無料だから、行きつけのお店で勧められたから、といった理由でクレジットカードを何枚も持っている人も多いです。特定のカードを使うと10%オフ、ポイントを集約してマイルにできるなど、特典があるものを厳選しましょう。「スーパーのレジで会計するときに、財布からお金を取り出すのにモタモタしてしまい後に並ぶ人たちの冷たい目線を感じる……」という人こそ、クレジットカードでの一括払いが便利です。クレジットカード会社のホームページから毎月の利用明細を確認できるので、そこで支出を管理すれば家計簿をつける手間はなくなります。年会費がかからないクレジットカード1〜2枚程度を残し、利用頻度の少ないカードは解約しておきましょう。
また、意外と多い無駄な支出は、活動実績が不明瞭な慈善団体などの年会費、趣味や習い事の月謝、使用頻度の少ないジムの会費です。税金の寄付控除が受けられる団体への寄付は余力がある範囲で行い、生活費に余裕がない場合は取捨選択して必要ないもの、付き合いをそろそろやめたいと思っているグループやサークルは退会すると、人間関係もスッキリして、お金も節約できるようになります。