※本稿は、午堂登紀雄『人生の正解をつくるお金のセンス 17歳までに知っておきたい「使う」「貯める」「稼ぐ」「守る」「増やす」の考え方』(技術評論社)の一部を再編集したものです。
・登場人物
【慶太】しっかり者の17歳、現在高校2年生。バスケ部と弁論部をかけもちしている二刀流。高1の頃はパパの真似をしてアプリを開発・販売していたこともあり、将来は起業を目指している。
【和泉】慶太の妹、13歳の中学1年生。社交的でコミュ力が高く、クラスの中でも人気者。だけど周囲の目を気にしている、思春期まっしぐら。
【パパ】慶太のパパにして、会社経営者。家計はすべてパパが握っている。将来は慶太も和泉も起業してほしいと考え、お金の面で困らないよう、いろいろ伝授に余念がない。
【ママ】自営業。おっちょこちょいで天然だけど、家庭の雰囲気を盛り上げている。家事が苦手で部屋も散らかすので、慶太や和泉にも叱られている。
「限定」や「激安」に弱い人はだまされやすい
【慶太】和泉、おまえ「限定」とか「激安」とかあるとすぐ欲しくなるよな。それでずいぶん無駄遣いしてきただろ?
【和泉】だって、欲しいものは欲しいんだもん!
【慶太】でもそれって、大人の手のひらで踊らされてるってことじゃんか。商品もサービスも、全部大人が考えて、大人が売ってるだろ? 大人の思惑にまんまとはまってるってことだよ。
【和泉】なにそれ? どういうこと?
【慶太】父さんの受け売りだけど、企業活動とは会社が儲けるためのもので、企業は常にどうすれば客に財布を開いてもらえるかを一生懸命考えてるって。頭がいい人たちが必死で考えた商品やサービスだから、オレたちもよくよく考えて買い物をしないと、かんたんにカモられる。化粧品だって洋服だってそうだろ? 芸能人がテレビCMとかに出てるけど、あの人たち絶対使ってないぞ。単なるイメージだけだと思うよ。