謝罪しても怒りが収まらない場合は

ただそれでも相手の怒りが静まらない場合があります。そんな時、謝罪もして解決方法も提示しているのに、なぜ許してもらえないのかと不思議に思うことでしょう。

それは当然で、実は怒りが静まらない原因の多くは、相手の気持ちや状況をこちらが理解していることが十分に伝わっていないことにあるのです。

怒りは不安の裏返しです。相手からすると、怒りの源泉となる理由が正しく理解されていないことでまた同じような状況が起きてしまうのでは、といった恐れや不安の気持ちが怒りの火種となってくすぶり続けるのです。だからこそ、図表3のように相手の気持ちや状況を自分の言葉で代弁することが大事になります。他の理由が無い限りは、このように工夫していくことで怒りは自然と収まっていくはずです。

【図表3】怒っている場合は、相手の言い分や気持ちを理解する姿勢を示す
図表作成=筆者

今回はトラブルと無縁の人がメール上で行っている3つの工夫について紹介しましたが、いずれの工夫もメールだけでなく、リアルの対人関係でも使える大切なことばかりです。

また仕事以外に家族や友人などプライベートでも使えます。ぜひ意識してみてください。

岡田 充弘(おかだ・みつひろ)
クロネコキューブ代表取締役

外資系コンサルティング会社を経て謎解き企画会社『クロネコキューブ』を設立。700にもおよぶパソコン時短ワザを集めてマニュアル化している。著書に『爆速パソコン仕事術』(ソシム)『結果もスピードも手に入る 神速スマホ仕事術』(すばる舎)『やりたいことを全部やれる人の仕事術』(PHP研究所)『やめるだけで成果が上がる仕事のムダとり図鑑』(かんき出版)『ビジネスマナーと仕事の基本 ゆる図鑑』(監修)(宝島社)ほか。