2.意見が異なる場合は、着地点を見つける
むやみにメールで議論しない方がいいとは言いましたが、それでも時には相手の考えに違和感をもつこともあるでしょう。少しくらいの違和感ならいいのですが、あまりに大きいと我慢し続けるのは精神衛生上よくありません。
そんな時にこそ、トラブル体質の人とトラブル無縁の人とでは、振る舞いに差が出ます。
例えば、トラブル体質の人は、意見の相違や想定外のことに対して、問題を解決するよりも、感情的に怒ったり、なげやりな態度をとりがちです。これはそれまで積み上げてきた関係や信頼が一気に壊れてしまうので大変危険です。
一方でトラブル無縁の人は、問題や相違に対して満点の解決にいたらなくても、粘り強く双方が納得に近づけるような着地点を見つけようとします。例えば、図表2のように相手の意見の背景を把握した上で、代替案や別視点を共有してみる、といった感じです。トラブル回避だけでなく継続的に良好な対人関係を築くには、この諦めない姿勢が極めて大切です。
3.相手の言い分や気持ちを理解する姿勢を示す
無用な議論を避けたり、建設的な着地点を見つける努力にもかかわらず、仕事上の不測の事態など何らかの事情でお叱りのメールを頂くことがあると思います。多くの場合はビジネスマナーにのっとったご指摘程度にとどまりますが、中には露骨に文面に怒りが表れている人もいます。
そんな時、あなたならどのような対応をするでしょうか。
対応一つがその後の明暗を分けると思うと、この「怒りを鎮める」というテーマは、メール上だけのことではなく、仕事や人生において重要なテーマになります。
怒りへの対応の大前提としては、決して冷静さを失わないことです。間違っても頭に血が上って、怒りの感情で反応することがあってはいけません。
そして冒頭に「申し訳ありません」「すみません」と素直に謝辞を伝えます。それから続いて相手が納得する適切な解決方法を提示するのが一般的な謝罪の流れとなります。