ChatGPTは、メール作成にも有効なのか。
日本ビジネスメール協会代表理事の平野友朗さんは「抽象度の高いオーダーを出してしまうと、ふわっとした答えが返ってくる可能性が高い。その間違いに気づくことができなければ、そのまま使ってしまう危険があります。つまり使い手がよい教育者にならなければ、ChatGPTでメールは書けないのです」という――。
チャットGPT人工知能アプリのアイコン
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ChatGPTでメールは書けるのか

メール作成にChatGPTが使えるかどうか。そう聞かれたら「使えます」と言えますが、これだけでメールが書けると思ったら大間違いです。

そもそもChatGPTとは、こちらの命令や質問に対して、大規模言語モデル(LLM)というデータベースから言葉をつなげて回答してくれる生成AI。プロンプトと呼ばれるChatGPTに入力する文に細かく命令するほど、目的に沿った文章が出力されます。

▽ChatGPTで初対面の人にアポイントをとるメールを作成すると…

たとえばChatGPTで、初対面の田中さん(仮名)にアポイントメントをとるメールを作成するとしたら「田中さんはB会社に勤めていて、何回かメールでやりとりしたことはありますが、今回初めて会います。アポイントメントの候補日時を3つぐらいあげて、もし候補日がない場合は別の日程を提示してもらえるようにお願いします」と細部まで命令する必要があります。そうすると、それなりの文章が返ってきます。

しかし「田中さんにアポイントを取るメールを書いてください。田中さんとは初対面です。」のような抽象的な質問をしたらどうでしょう。

文例1

目的に沿ったしかし、よくよく読んでみると、最後に「敬具」と入っていたり、田中様という宛名のあとに読点がついていたり。一つ一つの文字を見ると間違いないけれど、全体の統合やつながり、文脈がずれているところもあります。

そこで「ビジネスメールに敬具はいりません」「田中様のあとに読点がつくのはレアケースです」などと、さらに命令を返すと修正されて、だんだんよくなっていきます。

文例2

メールのことを手紙と書いてしまったり、まだまだ改善点がありますがずいぶんと良くなりました。

こんなふうにChatGPTは、より正しく具体的にオーダーすることが重要です。抽象度の高いオーダーを出してしまうと、ふわっとした答えが返ってくる可能性が高い。その間違いに気づくことができなければ、そのまま使ってしまう危険があります。

つまり使い手がよい教育者にならなければ、ChatGPTでメールは書けないのです。

だからこそChatGPTを使うには、メールの正しい書き方を知っておくことが大前提なのです。