2023年1月から米国のインフレ率は相当に下がる
足元の景気は世界的に減速傾向にあります。ここから2023年にかけて本格的に景気が悪化するか、それとも復活するかは誰にもわかりません。
現在、株式市場を低迷させている原因の一つはアメリカのインフレ率です。高いインフレ率を抑えるためにFRB(連邦準備理事会)が利上げを継続しています。その結果、景気が後退し始めるのではないかとの懸念が根強く、株式市場は値動きの大きい状態が続いています。
インフレ率自体は、2023年に入ると、徐々に落ち着き始めると予測されます。インフレ率は前年同期比の数値だからです。1年前の22年の1月から7月くらいにかけて、ウクライナ問題によって原油や穀物などの先物価格が高騰しました。それを受けて物価も一気に上昇しましたが、現在は先物価格が一時期よりは下落し落ち着いているのです。
つまり、物価が上昇していた時期と比較することになるので、インフレ率は落ち着くはずなのです。それに合わせて米国の利上げのピッチも緩くなり、やがて利上げは止まるでしょう。ただ、金利が高水準であることには変わりがないので、景気にはブレーキが掛かることになります。
お金持ちは株式市場の上昇の波を待ち構えている
利上げの副作用が強く出れば、企業や金融機関、最悪のケースでは新興国などの破たんも起きるかもしれせん。そうなれば世界的な株価の大幅な下落を経験することになるかもしれません。ところが、投資家のマインドはポジティブですから、それを飲み込んでその先に訪れるであろう株式市場の復活をにらんで準備をしています。実際に資産1億円以上を持つお金持ちは、株式市場の上昇の波を捉えるために暴落を待ち構えています。
とはいえ、反転のタイミングをピンポイントで当てるのは困難です。また、株価の暴落も来ないかもしれません。ですから、資金を分割してすでに米国株を買い始めている人もいます。いつ復活してもリターンが得られるように、時間を分散しながらチャンスを狙っているのです。