92歳の総務課長・玉置泰子さんは、毎日片道1時間かけてBMWで通勤している。玉置さんは「BMWとは、『B=バス、M=メトロ(地下鉄)、W=ウォーキング(歩く)』の頭文字をとったもの。毎日の通勤がしらずしらずのうちに足腰を鍛えてくれています」という――。

※本稿は、玉置泰子『92歳総務課長の教え』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。

通勤時間帯に通路を足早に歩く人々の足元
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50年間、毎朝30分のヨガを欠かさない

私は50年ほど毎朝、ヨガを続けています。会社が加入する健康保険組合の研修に、興味本位で参加したのがきっかけでした。

ヨガにもいろいろな流派があります。私が研修会で教わったのは、佐保田鶴治さんという哲学者でもある先生がはじめた流派のヨガでした。

佐保田先生は偶然にも私の親戚でしたので(教室では先生のお弟子さんが教えてくださいました)、これも何かのご縁だと思ってしばらく続けていたら、見事にハマッたのです。

ヨガというと、身体を柔軟に使ってアクロバティックなポーズをとるものだと誤解する人も多いようです。本来大切なのは、呼吸法と瞑想めいそうです。

私はストレッチ程度に身体を伸ばすことはできますが、50年もやっているのに、難しいポーズはとれません。呼吸法と瞑想だけでも、ヨガの恩恵は十分得られると思っているのです。

ストレスが消える呼吸法

呼吸法といっても、特別なものではありません。ごく簡単です。

玉置泰子『92歳総務課長の教え』(ダイヤモンド社)
玉置泰子『92歳総務課長の教え』(ダイヤモンド社)

鼻から大きく息を吸ったら、いったんお腹の下に空気をためて、それを口から吐きます。吐くときは一度に深く吐き出すのではなく、ハッハッハッというふうに小刻みに吐き切ります。そして最後に、頭のてっぺんで息を止める意識を持つと、脳が活性化されるそうです。

呼吸は全身を動かすエネルギーのもとですから、元気も出てきます。

ヨガの瞑想にはさまざまな方法がありますが、私が実践しているのは、自分にとってラクな姿勢で床にあぐらをかいて座り、背すじをピンと伸ばした状態で目を軽く閉じるだけのシンプルなやり方。それから瞑想に入ります。これでストレスが霧散するのです。

呼吸法と瞑想で計30分前後。心身がしゃきっとして、今日も一日頑張ろうという明るい気分になれるので、一度試してみてください。