ニューヨークの日本人ヘアカット事情
眞子さまと結婚することになっている小室圭さんが、ニューヨークの街を歩く映像が流れてきたときには、さすがに驚いた。よく言えばアイドルスター、悪く言うと容疑者扱いで、これはいったい何なんだろうと思ったものだ。そして、SNSなどでひときわ関心を集めたのは、小室さんの髪型だったようである。
日本を出発するときとは違い、髪が長く伸びて後ろで一つにしばっている。「格好つけている」「武士のつもり?」「これだから信用がならない」から、「ひとを見かけで判断するルッキズムはいけない」まで、さまざまな反応が出揃ったようだ。
個人的には、どれも少しずれているように感じる。おそらく小室さんは、記者会見には髪型を短く整えて出てくるだろう。
私はかつて、文部省(現在の文部科学省)の在外研修制度で、ニューヨークに暮らしていたことがあり、現地のヘアスタイル事情はよくわかる。東洋人のストレートの髪の毛を扱える美容師は、ニューヨークの中心部、マンハッタンでもそれほどいないのだ。
周りの日本人みながヘアサロンに悩み、「有名サロンのあそこもダメだった」とか、「日本人のスタイリストのいるサロンに行ったのに違う人に切られてがっかりした」とか、「スタイリストが日本人だからといって好みの髪型にしてくれるとも限らない」とか、さまざまな情報交換をしていた。とにかくヘアサロンには苦労するのだ。私も、困った友達のヘアカットをしてあげたことすらある(その結果、美容師さんは、とてつもない技術をもっているのだと実感した)。
おそらく小室さんは、日本に帰国してから髪型を整えようと、ニューヨークでは中途半端なヘアカットはせず、伸ばしたままにしていたのだろう。まさか日本からテレビクルーが自分を追いかけてくるとは思わなかっただろうと思う。