障害者グループホームがプチバブル状態に

戸建ての活用方法のひとつに「障害者向けグループホーム」へリフォームし、専門業者に一括借り上げしてもらうというものがあります。

障害者グループホームは障害者総合支援法で定められた障害福祉サービスの1つで、基本的に同じ障害の方が世話人の援助を受けながら少人数で共同生活を行う住宅。簡単に言えば、障害者向けシェアハウスです。

障害認定される人は増加傾向である一方、施設の数が圧倒的に足りないため、ニーズが高いようです。

物件は投資家が取得し、地元自治体や消防の指導を仰ぎながらリフォームし、募集管理は専門の運営業者へ一括でお願いするというスタイルが一般的です。

運営事業者としても障害者への公的支援金で運営できるためリスクが少なく、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)バブルが終わり、次の商売のネタを探す工務店が大挙として参入しているなど、ちょっとしたバブル状態になっています。

ますます知恵と工夫が求められる時代に

たとえば駅から遠く離れたファミリーアパートであっても、奥様が好むようなキッチン設備や外観デザインを施せば、高い家賃でも入居は決まります。

リモートワークやテレワークが定着すれば、「駅徒歩○○分」という条件の優位性がいまよりも下がり、たとえば自分でプチ農業ができる「畑付き賃貸」が価値を持つかもしれません。

初期投資が不要で太陽光発電システムを設置できる契約も増えており、「電気自動車シェア付きアパート」が出てくるかもしれません。

創意工夫が活かせる不動産投資ビジネスは、富裕層には今後も不動の人気の運用対象であり続けるように思います。

午堂 登紀雄(ごどう・ときお)
米国公認会計士

1971年岡山県生まれ。中央大学経済学部卒業後、会計事務所、コンビニエンスストアチェーンを経て、世界的な戦略系経営コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルで経営コンサルタントとして活躍。IT・情報通信・流通業などの経営戦略立案および企業変革プロジェクトに従事。本業のかたわら不動産投資を開始、独立後に株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズ、株式会社エデュビジョンを設立し、不動産投資コンサルティング事業、ビジネスマッチング事業、教育事業などを手掛ける。現在は起業家、個人投資家、ビジネス書作家、講演家として活動している。著書に『33歳で資産3億円をつくった私の方法』(三笠書房)、『決定版 年収1億を稼ぐ人、年収300万で終わる人』(Gakken)、『「いい人」をやめれば人生はうまくいく』(日本実業出版社)、『お金の才能』『お金の壁の乗り越え方 50歳から人生を大逆転させる』(かんき出版)など。