「思ってもいないことを褒める」ことがポイント

右脳を刺激するためには「思っていないことを褒める」が一番効果的なんです。

「思っていないことを褒めるって、噓をつけというの?」と左脳の論理的思考は抵抗感を示します。

「噓をつけ」というのではなくて、「思っていないことを褒める」というのは「何もないところから作り出す」という右脳の想像力を刺激するため。

「思ってもいないことを褒める」と相手を前にして頭の中で呟いてみると「あれれ! 結構、適当な褒め言葉がスラスラと出てくるんですけど」となります。

「思ってもいないことを褒める」で右脳の想像力が刺激されて「会うとパニックになる相手」が右脳の力によって全然違う人に変わっていきます。

思っていることを褒めようとすると左脳が働いているから、脳内のノイズは減らずに頭は働きません。

ところが、思ってもいないことを褒めると右脳が刺激され、どんどん脳内のノイズが減るから、頭が働いてすらすら褒め言葉が出てくるようになります。

そうしたら「会うと頭が真っ白になる相手」に対する脳内のノイズが消えていきます。

「相手の前でもちゃんと頭が働くようになった!」となり、頭の中が自由に解放されていくんです。

大嶋 信頼(おおしま・のぶより)
心理カウンセラー

アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら、東京都精神医学総合研究所の研究生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長、株式会社アイエフエフ代表取締役を経て、現在、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。短期療法のFAP(Free from Anxiety Program)療法を開発し多くの症例を治療している。