生理用品といえば紙ナプキン一択? 生理痛はただ我慢? 助産師で「性教育YouTuber」のシオリーヌさんが、知っているようで知らない生理用品の選び方や、生理痛などの不快な症状の対処法について解説します――。

※本稿はシオリーヌ(大貫詩織)『CHOICE 自分で選びとるための「性」の知識』(イースト・プレス)の一部を再編集したものです。

あらためて、生理のメカニズムを知る

女性の第2次性徴の一つ「生理」について「おまたから血が出てくる」ということは知っている人も多いかと思いますが、ここでは少し詳しくそのしくみを学んでみましょう。

生理はだいたい1カ月に1回のペースで起こり、1回の生理は3〜7日ほど続きます。生理が終わった後、卵巣では次の排卵に向けて卵子を育て始めます。

前の生理の初日から数えて約2週間後には、特によく育った卵子の1つに排卵が起きます。同じ時期、子宮の内側では血液をたっぷり含む膜(子宮内膜)を育てています。これは卵子が精子と出会って受精卵となった時に、着床しやすくするためです。

卵子に受精できる能力があるのは排卵から24時間ほど(精子は約3〜5日)。その間に精子と受精しなければ、用意しておいた子宮内膜は一度はがれ落ち膣を通って外へ排出されます。これが生理(月経)です。

つまり生理は「妊娠しなかった結果として訪れる」ということです。

生理のメカニズム
イラスト=どさんこつくし

生理が来た時には出てきた血液(経血)で下着を汚してしまわないように、ナプキンや月経カップなどの生理用品を使って対処します。

誰もが正しい知識を学んで尊重を

生理について話すことは恥ずかしいこと、タブーなことというイメージがある方もいるかもしれません。でも生理は子宮と卵巣を持って生まれた多くの人が経験する、とても日常的な生理現象です。(生理だけに)

人生の大半の時間をともに過ごす、身体の発育にとってもとても大切なものなので、正しい知識を学んで上手く付き合っていきましょう。

生理を経験しない男性も、誰かをからかったり茶化したりするために生理を使うのではなく、大切な身体の機能であることを理解し尊重してもらえたらと思います。