※本稿は星 渉、前野隆司『99.9%は幸せの素人』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
誰でも自分にメリットがある選択がしたい
早速ですが、あなたに質問です。よろしいでしょうか?
あなたの家の近所には、産地も生産者も同じキャベツを「100円で売るスーパー『A店』」と「150円で売るスーパー『B店』」が隣り合っています。さて、あなたはどちらの店でキャベツを買いますか?
『A店』で100円のキャベツを買う?
『B店』で150円のキャベツを買う?
この選択に迷う人は、まずいないでしょう。
同じものであるならば、誰もが少しでも安いキャベツを買いたい。『A店』で買ったほうが50円も得するわけですから。
つまり、『A店』で100円のキャベツを買うことが、自分にとってメリットがある選択になります。人は誰でも「自分にメリットがある」選択をしたいと思って行動しています。
状況が変わると答えも変わる
はい、ここまでは問題ありませんよね? でも、少しだけ質問の状況を変えると、あなたの答えも変わるはずです。
あなたの家の近所には、産地も生産者も同じキャベツを「100円で売るスーパー『A店』」と「150円で売るスーパー『B店』」が隣り合っています。
あなたの目の前では、あなた以外の人が全員『B店』に入っていき、次々とキャベツを買っています。ついに『B店』のキャベツはもう残り1個。一方、『A店』には誰も入っていかず、キャベツは大量に残っています。
……さて、あなたはどちらのお店でキャベツを買いますか?
『A店』の100円のキャベツ? それとも、『B店』の150円のキャベツ?