「もったいない」は、魔法の言葉【食品編】

✓ 地産地消にこだわってみる

地元でつくられたものを地元で消費する。これはたとえば食品が新鮮な状態で手に入るだけでなく、輸送する工程が省け、排気ガスの排出削減につながるため、大気汚染を防ぐことにつながる。旬の食材を取り入れることは栄養学的にも理想的。無理なく、自身も心地よいと感じるのが、今の時代のサステナブルだ。

✓ 食べられる部分を捨てない

キャベツの芯やナスのヘタなど、普段は捨ててしまっている部分は、実は細かく刻んだりベジブロス(野菜のだし汁)などに活用できることはご存じだろうか? つくり慣れている料理も、思い込みを捨て、少し工夫をするだけで食品ロスはぐっと減る。年間643万トンともいわれている日本の食品ロスを解決するには、一人ひとりの意識改革が重要!

✓ 必要以上に買い物をしない

特売品に飛びついて、結局使い切れずに捨ててしまった経験は誰にもあるだろう。けれど、いちばんお得なのは買わないこと。やりくりに自信がない人は一度に買い物をせず、その時々で本当に必要なものだけを吟味するクセをつけて。家計にやさしいのはもちろん、大切につくられた食材を無駄にすることもなくなるはず。

✓ 包装の少ない店で購入する

肉や魚のトレー、野菜を包むフィルムなど、料理をするときに大量のゴミを出すことに慣れている私たち。けれど、そのゴミは行きつけのお店をちょっと変えてみるだけで減らすことができる。昔ながらの商店や週末の朝市などに出かけてみよう。ゴミを減らすこと以外にも、きっと新しい発見があるはず。

料理のために野菜の食事を準備している女性。すべてがとても健康的で、庭から収穫されたばかりの新鮮なもの。また、残り物から堆肥も作る。
※写真はイメージです(写真=iStock.com/svetikd)

小さな心がけが大きな成果につながる【生活編】

✓ 実はお金の節約=エネルギーの節約

シャワーの水を出しっぱなしにしない、こまめに電気を消す、エアコンの適正設定温度を守る。私たちが普段節約としてやっていることは、実は電気、水などのエネルギーを大切に使うことに直結する。そう思えばちょっぴり面倒な節約も、ひとつのアクションで二度おいしい!

✓ エコバッグは“繰り返し”使う

レジ袋が有料となり、エコバッグは必需品となった。けれど、うっかり携帯し忘れてしまい、その都度外出先で新たに買ったりはしていないだろうか? エコバッグは100回ほど使って初めて環境のためになる。大切なのは「使い捨てしない」ということ。たとえ紙袋だとしても一度きりで捨てるのならば、それはサステナブルとはいえない。風呂敷を活用してみたり、時には必要のない包装を断るのもひとつだ。

✓ マイタンブラーやマイストローを持参する

通勤途中にあるコーヒーショップに、ほぼ毎日立ち寄る人もいるだろう。そんな人に検討してもらいたいのが、マイタンブラーやマイストローを持ち込むこと。プラスチックゴミが減り、きれいな海やそこに住む生物を守るのはもちろん、コーヒーの味を高めるためにも、ぜひ、自分のお気に入りを持参して最高のカフェタイムを。サステナブルは、自分自身にもやさしいことが大切だ。

✓ オーガニック信者にならない

最近増えてきたオーガニック商品だけれど、オーガニックが必ずしも人と環境にいいとは限らない。人工的ではない、人の手が加わっていないということは、それだけ成分や功能が未知数であるという可能性も。環境のためと思うのならば、自分の生活に心地よい程度に取り入れて、心がけを長く保つ(=ブームだけで終わらせない)ということが大事。

✓ 環境に配慮した洗剤選びをする

洗濯、食器洗い、洗髪、浴槽や床の掃除――。私たちの生活をちょっと見渡しただけで、使っている洗剤は複数に及ぶ。値段や香りで決めるのも悪くないけれど、日々汚染されていく海や川のことを考えるなら、環境配慮型で選ぶのもひとつだ。いまやプラスチックボトルを使わない固形のものから、界面活性剤不使用のもの、植物由来の成分に限るものまで種類はさまざま、サステナブル意識が高まっている今は種類も豊富。

今回挙げたさまざまなアクションは、簡単であり、最低限はやっておきたいこと。無理なく生活に取り入れて、それぞれが心地よく過ごしましょう。今この瞬間と、持続可能なやさしい未来のために。

写真=iStock.com

乙部 アン(おとべ・あん)
フリーエディター/執筆家

新ファッションウェブマガジン「LIV,」女性ファッション誌のフリーエディターをしながら執筆家としても活動、いくつかの連載を掛け持ちする。アメブロやnoteなどのブログでは、大人の女性に役立つファッション・仕事・サステナブル・ライフスタイル・独自の人生哲学を発信。