恋愛も今がいちばん楽しい

 私は好きな人ができて彼氏になったら、やっぱり仕事もはかどりますね。化粧のノリが良くなるし、身だしなみもすごく気にするので、それが周りに好感を与えたりもする。

実は今、社内で好きな人がいるんです(笑)。部署は違うけれどよく飲みに行っていて、前の彼氏と別れたいと悩んでいたときも親身になって聞いてくれた人。私が好きになるタイプは社内でも“人たらし”というか、周囲への気遣いができて自分をわきまえている男性です。仕事も受注までの駆け引きが楽しいように、恋愛も今がいちばん楽しいですね。

 次に恋愛するとしたら、自分より5歳下くらいから10歳上までの人。今の夫は仕事をがんばろうという人じゃないので、やっぱり仕事ができて尊敬できる人がいいな。

 私は今の夫に出会って、恋愛に求めるものも変わりましたね。若い頃はそれこそ仕事ができて、お金がある人や、いろんな世界を見せてくれる人が良かったけれど、今は一緒に楽しい時間を過ごせる人がいいと。

 私は、私が女であることを忘れさせないでいてくれることが大切。恋愛しているときは自然と身なりを気遣うし、化粧するのが楽しくなったりする。自分では気づかなくても、周りからきれいになったねと言われるんです。仕事に追われていると、どうしてもなりふり構わずになってしまうけれど、恋愛は女を自覚させてくれる原動力だから。

 人を恋する気持ちはビタミン剤じゃないけど、毎日をイキイキと過ごす活力にもなるんじゃないかと思う。だから、いつまでも恋愛して、ときめいていたいですね。

構成=歌代幸子 写真=iStock.com

歌代 幸子(うたしろ・ゆきこ)
ノンフィクションライター

1964年新潟県生まれ。学習院大学卒業後、出版社の編集者を経て、ノンフィクションライターに。スポーツ、人物ルポルタ―ジュ、事件取材など幅広く執筆活動を行っている。著書に、『音羽「お受験」殺人』、『精子提供―父親を知らない子どもたち』、『一冊の本をあなたに―3・11絵本プロジェクトいわての物語』、『慶應幼稚舎の流儀』、『100歳の秘訣』、『鏡の中のいわさきちひろ』など。