海外では家政婦の雇用や外食化が進んでいるのに、日本では家事のアウトソースが「びっくりするぐらい進まない」という筒井淳也先生。いったい何が家事の効率化を阻んでいるのでしょうか。海外の共働き家庭と比べてみると、驚くべき差が見えてきました。
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仕事も家事も「ワーク」と捉える意識を

女性の社会進出が進むにつれ、海外では家事をアウトソースする家庭も増えてきました。欧米ではプロのお手伝いさんが活躍していますし、アジア諸国では外食産業がますます盛んになっています。

なのに、日本ではいまだに料理も掃除も自分でやるという人が多数派。海外に比べて労働時間が長く、家事に割ける時間は決して多くないはずなのに、それでも自力でやろうとするのはなぜなのでしょうか。

まず大前提として、家事は「仕事」です。日本では、ワーク・ライフ・バランスの「ワーク」を家庭の外での労働、「ライフ」を家事などの家庭生活と考える人が少なくありません。しかし、本来の「ライフ」は、仕事と家事以外の“人生を楽しむ時間”のことなのです。

会社では仕事、帰宅後は家事という生活では、1日の時間すべてがワークということになってしまいます。特に、家事分担ができていない共働き家庭では、夫はライフを楽しめるのに妻はワークばかりという不公平な状況が生まれます。まずはきちんと家事分担をして、夫も妻も平等にライフを楽しめる時間をつくりたいものです。

同時に、仕事でも家事でも、「ワーク」はできる限り効率化することをおすすめします。家事の効率化にはアウトソースも含まれますが、日本ではこれがなかなか進みません。その原因の一つが、先述した家事を仕事として認識していないことにあるのです。