ストレスは、肌の免疫力も低下させる
ストレスが自律神経のバランスをくずし、結果、血流を悪くさせる。
「血流が悪くなると、肌にも悪影響が出ます。血色が悪くなってくすんだり、クマができやすくなるだけでなく、皮膚への栄養供給も滞るので、肌荒れや乾燥も引き起こします。ホルモンバランスがくずれるため、ニキビのトラブルを繰り返す人も多いですね」とemiスキンクリニック松濤 院長の中崎恵美先生。
また、自律神経を介することなく、ストレスは美容にさまざまな影響を及ぼすこともわかっている。
「ストレスを感じると脳はコルチゾールというホルモンを出します。このホルモンが過剰に分泌されると、免疫が低下するだけでなく、不妊などを引き起こすことも。また、表皮には外的刺激から肌を守るランゲルハンス細胞という免疫細胞があるのですが、これもストレスを受けると減少するという論文が発表されています。ランゲルハンス細胞が減ると、紫外線などの環境ストレスの影響を受けやすくなり、シミやシワなど、肌の老化につながりやすくなります。肌の免疫力が下がることで、アトピー性皮膚炎を引き起こす人もいます。大人になってから発症したアトピー性皮膚炎は、基本的に完治しません。肌をよい状態に持っていくことはできますが、体質は変わらず、一生の付き合いになってしまいます。だからこそ、早めのマネジメントが重要なのです」