▼CASE1
頼れるのは自分だけ!? ずっとシングルおひとりさま
【賃貸】
【貯蓄額】700万円
・退職金は59歳時点の年収の3倍、60歳時受け取り
・住宅ローンは65歳まで年72万円。住宅ローン控除は考慮しない
・住宅ローン以外の支出は年312万円、マンション購入後はその前年の8割、介護付き有料老人ホーム入居後は年240万円目安
老人ホーム資金をどう貯める? 想定外の出費の可能性も
「おひとりさまのライフプランにおけるキャッシュフローでは、家を買うかどうか、リタイア後老人ホームへ入居するかどうかといった選択が大きなポイントになります」と國場さん。
40歳でマンションを購入希望の36歳、年収450万円のケースで考えてみる。ポイントは、マンション購入後の40代でどこまで貯蓄を増やせるか。「給与アップや副業などの副収入も考えられるといいです。支出の見直しも必要」
逆に、給与が下がる50代後半は家計が厳しくなる。65歳以降、貯蓄の取り崩しスピードが速くなり貯蓄は92歳でマイナスに。お金の寿命を延ばすためには30代からできるだけ貯蓄額を増やしたい。
「このケースでは80歳でマンションを売却し、それを元手に介護付き有料老人ホームへ入居。マンションを貸すという選択肢も」
「老後頼れるのはお金だけ」と思いがちな独身おひとりさまですが、兄弟姉妹、友達などの頼れる人間関係こそ鍵になる。
「病院への付き添い、家の様子を見に来てもらうなど、高齢になると人の手が思いの外、必要。頼れる人がいなければ、有料でサービスを受けることになります」
老後は健康・医療面の心配が大きくなりがちだが、「現状では高額療養費制度もあるのでさほど心配しなくてもOK。将来、医療費がかからないよう今から健康維持を心がけて」。