「会社への貢献度」を数値化するには

では先月のあなたの会社への貢献度(仕事ぶりが会社の業績のどこにどう反映され、結果的に業績の何%〔いくら〕くらいになったのか)をざっくりと数値化してみましょう。その数字をAとします。収益への貢献度だけではなく、あなたにかかるコストも忘れずに計算してください。

一方、もしあなたが先月1日たりとも仕事をしなかったと仮定したら、会社の業績に何%くらい影響したでしょうか。その数字をBとします。そうしてできた概算値AとBの引き算が、あなたの価値を示す数値の1つとして定義できるでしょう。

今回お伝えしたいことの本質は、このように「価値」を定量化する感覚を持つことの大切さです。仮にあなたの価値がざっくり月500万円だとします。その場合、売り上げがわずか月50万円程度にしかならない新規事業にあなたは携わるべきでしょうか。

それはあなたにとって(もしかしたら会社にとっても)マイナスになるかもしれません。自分の価値がざっくりでも把握できれば、上司や経営層と渡り合い、説得力のある「拒否」だって可能です。

誰もが“プライスレス”と表現したくなるものに出合ったら、ぜひ遊び感覚で数値化にチャレンジしてみてください。

▼ビジネス数学の専門家・深沢真太郎先生のアドバイス
「プライスレス」は封印! 定量化しにくいものは「ある」ときと「ない」ときの差を比較してみよう。
深沢真太郎
ビジネス数学の専門家。BMコンサルティング株式会社代表取締役、多摩大学非常勤講師。『数学女子智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』(日本実業出版社)など著書多数。人生のテーマは「数字が苦手な人を0(ゼロ)にする」。