和食の粋を集めた、食いしん坊垂涎の御膳
「銀座 きいち」

きいち御膳は松花堂弁当仕立て。手前中央から時計回りに、皮つき豚肉の角煮、カニサラダ、メンチカツ、銀ダラの西京焼き、玉子焼き、お造り、ご飯。ほかに茶碗蒸し、お椀、香物、デザートが付く。とにかく、ご飯に合うおかずがたっぷりで、どれから食べようか迷うほど。松花堂弁当ながらご飯のおかわりができるのでご安心あれ。

誰もが笑顔になってしまう納得のおいしさでセッティングするなら「銀座きいち」がいい。銀座にある「まかないきいち GINZA」の二号店で、これぞ和食の極みを味わえる。こちらにはコース料理はなく、食べたいものを好きなだけ、というスタンスの店だが、そのスタイルを突き詰めた結晶のようなメニューが、ランチタイムの「きいち御膳」3500円だ。

店主は千葉憲二さん。この名を聞いて「おや?」と思った人は、かなりのラーメン通では!? そう、千葉さんは、葛西にある「ちばき屋」の主人でもある。和食を極めた料理人がつくる中華そばは、1992年にデビューするやたちまち一世を風靡し、和食の匠でつくる半熟の煮玉子は、今日もなお他のラーメン店に強い影響を与えている。

その千葉さんが自分の技術を全て出し切りたいと、満を持して銀座で和食店を始めたのは2010年のこと。「ありがたいことに、きいちはどれを食べてもおいしい、あれもこれも食べたくて困る、という声をよくいただいています。そこで、きいちが初めて手がけるランチでは、銀座のお客さまからリピートが多い料理をテーマに、きいち御膳に凝縮してみました」と千葉さん。

きいち御膳は茶碗蒸し、お椀、香物、デザートが付く松花堂弁当である。松花堂弁当というと、上品でコンパクトなイメージだが、さにあらず。弁当箱はがっちり大きく、カニサラダ、お造り、皮付き豚肉の角煮、銀ダラの西京焼き、玉子焼き、メンチカツと、わくわくするようなラインナップで、さながら“大人のお子様ランチ”なのである。相手との会話も弾むというものだ。

このほかランチメニューは、きいち名物の鯛そばに鯛スープ茶碗蒸し、鯛胡麻醤油御飯を食べられる鯛御膳3000円、牛ロース網焼御膳2800円、贅沢! 生バラちらし御膳3800円。銀座の「まかないきいち」は夜型営業の店なので、これらのメニューはない。千葉さんが真心を込めてつくり出す“おいしい”をシンプルに味わえるランチは、それだけで価値があるのである。

掘りごたつのある小上がり風の個室は、6名対応可能。これ以外にテーブル席の個室も。周りに気にすることなく、商談への切り替えがスムーズに行えるのも、個室ならではだ。
■銀座 きいち
東京都千代田区紀尾井1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井テラス3階(達磨坂テラス)
TEL.03-6256-9663
[営]11:00~14:30(L.O.) 17:00~22:00(L.O.)
個室2/禁煙
ホームページ http://www.tgt-kioicho.jp/shop/f307.html